ツブラジイ

小さくつぶらなどんぐり ラブリー

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特徴

小さくて丸いどんぐりがなる木です。 どんぐりの味は渋くなく生でも食べられますが、 小さくて剥くのは大変です。 同じ仲間のスダジイよく似ていますが、 どんぐりが小さいので「コジイ」とも呼ばれます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ20m、 直径1mほどになる常緑の高木です。 遠くから見ると、 樹冠がブロッコリーのようにもこもこして見えます。

葉は互生です。 同じ仲間のスダジイとよく似ていますが、 やや小さくて厚みも薄いです。

  • 先がヒュンと尖る光沢のある葉。 縁にギザギザがない
    写真 / 2024.12.13 愛知県豊田市 MayaN

  • 緑色の葉もある
    写真 / 2024.12.13 愛知県豊田市 MayaN

  • 先端半分にギザギザのある葉もある
    写真 / 2024.12.13 愛知県豊田市 MayaN

初夏、 枝先の方にたくさんの花をつけます。 白いひものように連なった雄花は、 青臭いかんじの強い匂いで受粉してくれる虫を呼びます。 雌花はあとからどんぐりになる部分で、 先が2つに割れた雌しべがあり、 ぴんとした柄に並んでいます。

  • 雄花と雌花
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 雄花には雄しべがたくさんあり、 ふさふさに見える
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 雌花は小さくて目立たない
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 雄花が落ち、 雌花がどんぐりになる準備を始める
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

小さくて丸いどんぐりです。 殻斗(どんぐりの帽子)は3つに裂けて中からどんぐりがでてきます。 どんぐりは スダジイと同じように皮をむくと、 渋みがなく生でも食べられます。 初夏に花が咲いて翌年の秋に熟します。

  • その名の通り、 つぶらなどんぐり
    写真 / 2024.12.13 愛知県豊田市 MayaN

  • スダジイのどんぐりに比べ、 小さくて丸い
    写真 / 2025.1.29 東京都渋谷区 Tamacha

幹・枝

灰黒色でなめらかな幹で、 普通割れ目はできません。 新しい枝は明るく緑色を帯びます。 その後は黒っぽくなり、 丸い皮目が目立つようになります。

  • スダジイと違ってなめらかな幹
    写真 / 2024.12.13 愛知県豊田市 MayaN

冬芽・葉痕

枝と同じ茶色っぽい色で、 魚のうろこのように芽鱗がきっちりと並びます。 枝と葉の柄の間につき、 扁平な形をしています。

人との関わり

主に西日本の山に生えていますが、 防火のための垣根として庭に植えられることもありました。 建築材や、 しいたけを育てるための原木としても使われます。

  • 写真 / いらすとや

名前の由来

シイの仲間で、 どんぐりが小さくて丸いことから「円椎」と呼ばれるようになりました。 「ツブ」は貝の仲間のタニシを意味することがあるので、 どんぐりをタニシに例えたのではないかという説もあります。

  • 小さくて丸いどんぐり
    写真 / 2024.12.13 愛知県豊田市 MayaN