木の上は円錐形または横に伸びて、 傘状になる。 樹冠(上部の枝・葉の多い部分)は円錐形または横枝が張り出して傘状になる。

ツガ
小さな松ぼっくりをつける大木

特徴
姿や生えている場所がモミに似ているのですが、 葉の大きさが小さめで不揃いなのが特徴です。 また枝の先につく球果(まつかさ)は小さく、 長さ20~25mm、 幅12~15mmです。
樹形
葉
葉は、 表面が光沢のある深緑色で幅が狭く細長く、 先端がわずかにへこんでいるのが特徴です。 裏面には2本の白色の線があります。 幅が狭く細長い(線形)、 先端はわずかに凹む。 長さ7~12mm、 幅2~3mm。 基部には短い葉柄がある。 上面は濃緑色、 光沢があり、 下面には2本の白色の気孔の線がある。
花
3~4月頃に雄花も雌花も前年の枝先に1個咲きます。 雌花は紫色で卵状楕円形です。 雄花は前年の枝に1個ずつ先端にできる。
雌花は紫色で卵状楕円形。 鱗片の内側に2個の胚珠がある。
実
10月頃に熟します。 だ円形で、 初めは緑色で、 成熟すると褐色で光沢がでます。 球果は柄があり、 柄の部分が湾曲して枝とは鋭角で下に垂れる。 だ円形で、 初めは緑色、 成熟すると褐色で光沢がある。 長さ2~3cm、 直径10~15mm、 多数の果麟(種麟+包鱗)からなる。
幹・枝
1年目の枝は淡い緑色でつるつるとして光沢があります。 その後、 成長するにつれ、 灰褐色となり、 老木では鱗片状に剥げ落ちます。 枝は太く多数が出る。 1年生の枝は淡緑色、 平滑で光沢がある。
樹皮は灰褐色、 老木では、 鱗片状に剥げ落ちる。
冬芽・葉痕
小さく卵形から球形です。 先端は尖り、 褐色で芽の鱗の縁には毛があります。 小型で卵形から球形、 長さ1~2mm、 先端はとがり、 褐色、 表面は平滑ですが、 芽麟の縁には毛があります。
人との関わり
材は硬いことから鼠害が少ないとされます。 また木目が美しいことから、 建築材として好まれます。 北アメリカに分布する米ツガは、 その木材が日本で建築材に使われています。
名前の由来
トガとも呼ばれます。 葉が「つぎつぎ」に展開していくことから、 葉の先に「とげ」があるので、 などと言われますが、 由来は不明です。
性格
モミに混じって生えることが多く、 適潤の土地を好みます。