常緑の高木で、 自然にきれいな円錐形に育ちます。 高さは30mくらいになります。
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特徴
一見マツのようでマツの仲間ではありません。 日本特産でコウヤマキ科にはコウヤマキの他に仲間がないという珍しい植物です。
2本の葉がくっついて細い棒のようになった葉が同じところからぐるりと出ているのが特徴です。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
Peak Season
Blossom
Leaf
Fruit
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
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| 花 |
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| 葉 |
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| 実 |
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高さ
超高木 (30m以上)
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花の性別
雌雄同株
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分布本州(福島県北西部、 中部地方以南)、 四国、 九州(宮崎県まで) 日本固有 |
生息地山地の岩場 |
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分布本州(福島県北西部、 中部地方以南)、 四国、 九州(宮崎県まで) 日本固有 |
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生息地山地の岩場 |
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学名Sciadopitys verticillata |
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樹形
葉
太さがあってやわらかい葉で、 2本の葉が側面で合わさって1本の葉になっています。 マツのように先がとがった針のような葉ではなく、 先は少しくぼんでいます。 枝先にぐるりと放射状に葉がつきます。
花
雄花は枝の先にでき、 30個ほどの花が集まっています。 雌花は楕円形で枝の先に1個だけつきます。
実
松ぼっくりのような球果が枝の先にできます。 花が咲いた翌年に熟し、 うろこのような部分の内側に種ができます。
幹・枝
樹皮は厚くて灰色がかった茶色で、 繊維質で縦に裂け、 薄くはがれ落ちます。 若い枝は初めは緑色をしていて、 後から茶色くなります。
冬芽・葉痕
枝先の芽は赤茶色の卵形で、 3~4個ずつ束になってつきます。
幼木
人との関わり
コウヤマキの材は水に強く腐りにくいという特性があります。 そこから 以下のような活用をされてきました。
●風呂桶に
●建築や土木の基礎に : 隅田川にかかる千住大橋は、 江戸時代にコウヤマキの杭で作られ、 いまだに水中に残っています。
●棺に : 古墳時代の初期から中期の木棺の多くがコウヤマキで作られました。 日本から朝鮮半島に百済王の棺の材として輸出されていたこともわかっています。
名前の由来
木材としてすぐれた樹木であるスギやヒノキ、 コウヤマキなどを「真木」と呼んでいました。 コウヤマキは、 高野山にある林が有名なので「こうや」をつけてそう呼ばれています。
マキと呼ばれる材の中では最も優れているということで「ホンマキ」とも呼ばれました。
高野山を開山した弘法大師は、 花の代わりにコウヤマキを仏前に供えたといわれ、 高野山周辺にはその習わしが伝わっています。
その他の情報
耐朽性があって優良な材であることや、 造園の観点からも樹形が美しいことから、 名前が上がることの多いコウヤマキです。
●「木曽五木」(材の優良さから)
ヒノキ、 サワラ、 クロベ、 アスナロ、 コウヤマキ
●「高野六木」(優良な材を珍重、 保護育成する目的で)
アカマツ、 スギ、 ヒノキ、 ツガ、 モミ、 コウヤマキ
●「世界三大公園木」(樹形の美しさから)
ナンヨウスギ、 ヒマラヤスギ、 コウヤマキ
性格
山の中では、 モミやツガなどの針葉樹、 ブナなどの広葉樹に混じって生きています。 非常に成長が遅いのですが、 土を選ばず、 乾燥にも耐え、 日陰でも育つという、 生きるチカラをもっています。 ゆっくり育つが故に、 年輪が密で耐久性のあるすぐれた材になります。
剪定などしなくても美しい樹形に育ちます。 が、 樹齢を重ねるほど成長速度が増し、 枝が横に広がります。 植える場合は広い場所にして、 長くお付き合いしていきましょう。
