普通のユズリハはまっすぐに幹が伸びて10mくらいになることがありますが、 エゾユズリハは根元から幹を何本か出したり枝分かれしたりしてこんもりとした形になります。 雪の多いところでは1mくらいにしかなりません。 雪が少ないところでは直立して3mくらいになることもあります。
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特徴
雪の多い日本海側に生えるユズリハです。 春に新しい葉が出ると、 役目をゆずるように古い葉が落ちるので、 ユズリハとよばれるようになりました。 冬にも緑の葉のある常緑樹で、 雪の中でも葉っぱを下に向けることで、 木に雪の重みがかからないようにしています。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
Peak Season
Blossom
Leaf
Fruit
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| 見頃 |
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| 花 |
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| 葉 |
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| 実 |
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高さ
低木 (1〜5m)
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花の性別
雌雄異株
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分布南千島・北海道・本州(中北部主に日本海側) |
生息地山地 |
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分布南千島・北海道・本州(中北部主に日本海側) |
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生息地山地 |
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学名Daphniphyllum macropodum . subsp. humile |
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樹形
葉
質がユズリハよりやや薄く、 楕円形の葉でつやつやしています。 縁にギザギザはありませんが、 すこし波打つような形になっています。 互生で枝の先の方にぐるりとまとまってつきます。
花
雄の木に咲く雄花には花びらもガクもなく、 花粉の入った葯だけが房のようにたくさんつき、 赤茶色で目立ちます。 雌の木の小さな雌花も房になって咲きますが、 2つに分かれた赤紫色の雌しべだけがチョボっとついています。
実
少し細長い丸い実です。 秋に黒っぽい藍色に熟し、 表面に白い粉を吹いたようになります。 美味しそうに見えますが、 毒があるので食べられません。
幹・枝
幹も枝も粘り強くてしなやかです。 若い枝は緑色、 それがだんだんと灰色っぽい茶色になっていきます。 毎年葉を落とすので、 葉がついていたあとが枝にたくさん残ります。
冬芽・葉痕
先がとがり、 ぷっくりとした赤い芽は新しい枝になる芽で、 葉柄が変化した芽鱗に支えられるようについています。 葉のつけ根にある小さな丸い芽は花芽です。
人との関わり
新しい葉が育って古い葉を落とすことと、 子どもが育って親が引退することが重ねて考えられました。 親から子への継承は長生きと子孫繁栄、 おめでたいことなので、 正月の飾りに使われます。
名前の由来
新しい葉が成長してから古い葉が落ちる「ユズリハ」の仲間で、 北方に生えるので「エゾ」とついて「エゾユズリハ」になったといわれています。
性格
初夏に新しい葉が伸びてきたころ、 「もうまかせても大丈夫ね」と、 2〜3年使った葉を落とします。 次世代を確実に見届けてから自ら身を引くという慎重な政策をとる方々なのです。
関わりが深い生き物
エゾユズリハは常緑樹で、 冬の間も雪の上から葉が顔を出していることがあります。 それを草食のウサギが食べている痕跡を時々見ることができます。
