樹形は円錐形になります。 枝は、 腕を横に伸ばしたように水平に出て、 その先の方は少し上向きになります。

ヒメコマツ
5本の葉で1つの束に

特徴
ヒメコマツはゴヨウマツともよばれます。 平地に多いアカマツやクロマツは、 2本の葉で1つの束になっていますが、 ゴヨウマツは、 5本の葉で1つの束になっています。 本来は山や岩の上などに生えますが、 庭木や盆栽にされることも多いので、 意外と身近な場所で見ることができます。
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以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
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見頃 |
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花 |
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葉 |
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実 |
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高さ
高木 (10~30m)
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花の性別
雌雄同株
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分布北海道(南部)、 四国、 九州 |
生息地山地。 尾根や岩上。 溶岩流の上などに多い。 多雪地帯では尾根沿いに点々と生育。 |
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分布北海道(南部)、 四国、 九州 |
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生息地山地。 尾根や岩上。 溶岩流の上などに多い。 多雪地帯では尾根沿いに点々と生育。 |
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学名Pinus parviflora var. parviflora |
樹形
葉
細い針のような葉が5本で1つの束になり、 枝から放射状にたくさんつきます。 少しカーブした1本の葉の横断面は三角形で5本をギュッとまとめるときれいにくっつきます。 アカマツやクロマツの葉は2本の葉で1束になっています。
花
雄花は新しい枝の途中から下の方へぎっしりとつきます。
雌花は新しい枝の先に2~3個つき、 鮮やかな赤っぽい紫色です。 春咲いて翌年の秋に松ぼっくりになります。
実
実は松ぼっくりです。 うろこのようなひだの間に翼のついたタネが入っています。 熟した実は、 湿っているときはひだが閉じていますが、 乾燥すると開き、 タネが風に乗って飛んでいきます。
幹・枝
樹皮は灰色っぽい黒い色です。
冬芽・葉痕
枝先にあり、 赤っぽい薄いうろこのような皮におおわれています。
幼木
松ぼっくりの中から飛んでいったタネが着地し、 山の中で芽を出していることがあります。 成長が遅いので、 大きくなるのにはとても時間がかかります。
人との関わり
天井材や戸障子などの建具材、 楽器材、 彫刻材に利用されます。
また、 成長が遅く葉が美しいことから、 庭園や盆栽にもよくされます。
名前の由来
5本の針葉が束になって生えるので「五葉松」と呼ばれます。 ゴヨウマツの中でも、 葉の長さが3〜6cmと短いものが、 葉が小さい意味で「ヒメコマツ」とよばれ、 北海道南部、 本州の主に太平洋側から九州に分布しています。
その他の情報
ゴヨウマツの中でも、 北海道から中部地方にはキタゴヨウというゴヨウマツが分布しています。 キタゴヨウは葉の長さが6〜10cmあり、 ヒメコマツより長いのが特徴です。
性格
陽樹といって日当たりの良い場所でよく育ちますが、 アカマツやクロマツよりも日陰に耐え、 幼木が育つことができるというがんばり屋さんな面もあります。 とはいえ、 山の尾根や岩場に多く生え、 深い渓谷や湿気の多い土地には生えません。