真砂第三保育所隣接公園

カイヅカイブキ

炎のような形になる木

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特徴

カイヅカイブキはイブキの園芸品種。 剪定されないと炎のような面白い形になります。
原種のイブキは、 風の吹きすさぶ海沿いでたくましく育つ木です。
※イブキは、 ビャクシンやシンパクとも呼ばれます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

街中できれいに剪定されているのを見かけますが、 あまり剪定されないと炎のようなねじれた形になります。
カイヅカイブキの原種であるイブキは、 海辺の岸壁や砂地に自生し、 海風に耐えたくましく生きます。

  • 街中にもよく植えられている
    写真 / MayaN

  • 綺麗に剪定されたばかりのカイヅカイブキ
    写真 / MayaN

  • 原種のイブキ。 海辺の急斜面で海風に耐えてたくましく生きる。
    写真 / MasakoT

  • イブキは岩場の上でもねじれながら根を伸ばし成長する
    写真 / MasakoT

  • 岩の上でたくましく育つイブキの幼木。 針状の葉で動物に食べられないよう身を守っている。
    写真 / MayaN

通常は鱗状の葉ですが、 針状の葉は幼木や剪定されたときに現れることがあります。

  • 鱗状の葉。 ほとんどがこのタイプの葉。
    写真 / MayaN

  • 幼木や剪定されたときに出てくる針状の葉。 触るととても痛い。
    写真 / MayaN

雌木と雄木があります。 (まれに雌雄同株)
花は、 雌雄ともにとても地味で、 一見花のように見えません。

  • イブキの雄花の蕾。 葉の先端に咲く。
    写真 / MasakoT

球果(まつぼっくりのような裸子植物の果実)。
花が咲いた翌年の秋に出来ます。 熟すと黒紫色になります。
完熟しても割れることはありません。 1個の球果には2~4個の種が入っています。

  • 野生のイブキには沢山の実がなる
    写真 / MasakoT

  • カイヅカイブキの実。 なかなか見つけられない。
    写真 / MayaN

  • 丸い実は切るとすーっとした香りがする。 中には種が入っている。
    写真 / MayaN

幹・枝

成長した木の幹は深い曲がりくねった溝が出来てねじれたように見えます。
野生のイブキや老木は、 幹が複雑に曲がり迫力があります。

  • 深い曲がりくねった溝が出来る幹
    写真 / MayaN

  • 岩場で柔軟に育つ原種のイブキの根と幹
    写真 / MasakoT

冬芽・葉痕

枝を覆うようにして生えている葉の先端の葉が、 新しく出てきた葉です。 広葉樹のような「芽」は、 それぞれの葉の内側にあると考えられていますが、 普通には見ることができません。

  • 対生につく葉の間から、 新しい葉が出ている。
    写真 / Tamacha

  • 葉の内側の芽が伸びてきて枝分かれした。
    写真 / Tamacha

人との関わり

イブキのどんな厳しい環境も受け入れつつゆっくりと育つ姿が理想の人の姿だということで、 臨済宗(禅宗)のお寺ではご神木とされているイブキの木が多くあります。

  • 禅宗では、 イブキの厳しい環境も受け入れ育つ姿が理想の人の姿とされる
    写真 / MasakoT

名前の由来

カイヅカイブキの語源は諸説あり、 定かではありません。
カイヅカは「葉の部分が成長すると巻き貝のように渦を巻くから」、 イブキは「伊吹山に生えていたから」という説もあります。

関わりが深い生き物

果物のナシ(梨)に発生する病害、 ナシ赤星病の病原菌の宿主になります。 そのためイブキの木が近くにある梨園では被害が多く発生します。 千葉県、 埼玉県には条例でイブキの植栽を規制する自治体があります。
ナシ赤星病の不思議な生態についてはコチラをご覧ください。
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