安馬谷里山

ヤマツツジ

小さい割に超長生き

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特徴

ヤマツツジは山では落葉樹やマツの木の下がお気に入りです。 葉は半期で入れ替える半常緑の木です。
花には斑点がついていて、 「ここにストローをさしな。 蜜があるよ」とアゲハに教えています。
手軽に植えられるツツジですが、 意外と長生きで群馬県には樹齢800年以上というヤマツツジがあります。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

あまり大きくならなず、 横へ広がるように伸びる木です。
群馬県には樹齢800年以上というヤマツツジがありますが、 樹高は5mぐらいで巨木になることはありません。
小さくてかわいく咲いているツツジですが、 かなりの高齢で若作りしているのかもしれません。

  • よく道沿いに植栽されます
    写真 / MayaN

  • 山では明るい林の中で咲いていることが多いです。
    写真 / MayaN

葉は互生(枝に交互につく)。
半期で入れ替える半常緑の木です。
春に出る葉は幅広で大きくなります。 葉には褐色の毛がはえます。
夏に出る冬越しの葉は小さく、 寒さから芽を守ります。

  • 春に開いた葉っぱは大きめです。
    写真 / MayaN

  • 冬越しの葉(越冬葉または夏葉)で芽を守っています。
    写真 / MasakoT

花にある斑点は蜜のガイドマーク。 この下にストローをさすと蜜が吸えると主にアゲハの仲間にアピールしているようです。

  • 花の斑点は蜜のガイドマーク
    写真 / MayaN

  • 長い雌しべが1本、 雄しべが5本ある
    写真 / HitomiT

  • 花の後ろ姿。 筒状になっている。
    写真 / HitomiT

実は夏から秋にかけて熟し、 裂けるように開きます。

  • 開いて種が落ちた実
    写真 / MasakoT

幹・枝

枝葉は細く、 毎年ごくわずかに太る程度の成長

  • 生長が遅いので、 地衣類がつくこともあります
    写真 / minaei

冬芽・葉痕

越冬する葉におおわれて、 寒さから芽を守っているため、 あまり芽は見れません。 (葉に守られている冬芽は画像2枚目参照)

  • 冬芽には褐色の毛が多い
    写真 / MasakoT

  • 冬越しの葉(越冬葉または夏葉)に守られている芽
    写真 / MasakoT

人との関わり

ツツジの材は緻密で、 細工物を作ったり、 枝を人工絞(材木に模様をつける)に利用されたそうです。

名前の由来

ヤマツツジの由来は山に生えているツツジ。 ツツジの由来は筒状に咲くから、 ツヅキサキギ(続き咲き木)からなどなど、 たくさんの説があります。

体験・遊び

ツツジの葉がふくらんで実のようになっているのは、 ツツジもち病菌のせいです。 昔の子どもたちのオヤツだったそうで、 かじるとほんのり酸味と薄い甘みがあります。 スターフルーツの味という人もいます。

  • ツツジもち病菌のために膨らんだ葉
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

アゲハチョウは赤い花を好み、 ネックレスのように糸でつづられた花粉を運びます。
葉が白くなっていたら、 葉の裏をそっと覗いてみましょう。 ツツジグンバイなど小さな虫たちが隠れています。

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執筆協力 : 執筆協力 岩谷美苗

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