細い幹に大きな葉っぱが目立ちます。光に向かって素直に枝を伸ばします。

アカメガシワ
空地を先取り、ひなたの開拓者

アカメガシワの特徴
赤い新芽と大きな葉が目立つ木です。黒い種は鳥に運ばれて、あちこちに生えています。ひなたにいち早く芽生えるパイオニア、元気者です。夏に咲く花は、良い香りがして虫を呼びます。
以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
丸みを帯びた大きめの葉っぱが、交互に付きます。新葉が赤く見える理由は、葉に生えている毛が赤いからです。ルーペでよく見ると地は緑色であることが分かります。赤は紫外線から守るサングラスのような役割をしています。乾いた場所などの木や成長した木の葉は小さめで、切れ込みが無いことが多いです。
花
クリーム色で、たくさんの花がまとまり「ふさ」になった花が咲きます。雌木(めぎ)と雄木(おぎ)は全然ちがう形の花が咲いているので見つけてみてください。良い香りがしてたくさんの虫を呼びます。
実
実は熟すと裂けて黒いピカピカの実が出てきます。鳥が食べて、ふんと一緒にまかれます。おかげでいろいろな場所から芽を出しますよ。
幹
若木で細めの幹を見ることが多いです。太くなってくると木の皮はあみ目模様のようになっていきます。
冬芽
冬を越す芽は芽鱗(がりん)と呼ばれるカバーでおおわれておらず、毛で守っています。
人との関わり
昔、アカメガシワの葉は食べ物をくるむ葉として使われました。大きめで毒のない葉はだいたい食品を包むラップ替わりとなっていたようです。
名前の由来
アカメガシワのアカメは赤い芽から。柏(カシワ)のように葉を開き、同じように食べ物をくるんだのでアカメガシワと呼ぶようになったと諸説あるようです。
性格
光が当たるところなら、荒れ地やコンクリートのすき間、電柱の下など都会でも田舎でも場所を選ばず出てきます。
ほとんど病気などにかかることはなく、元気すぎて、庭木としてはモテない感じがします。
体験・遊び
葉が赤く見えるのは、葉に生えている赤い毛のせい。指で少しこすって地色の緑を見てみよう!赤い色は紫外線から新葉を守る色なので、ほどほどに…
アカメガシワの見られる場所
執筆協力 : 岩谷美苗