日本のドングリのなる木の中では一番背の低い木です。
街路樹や森の中では高木になる木もあります。

ウバメガシ
強風に耐えるガラスよりも固い幹

ウバメガシの特徴
自然では海岸近くの風の強い場所にはえるドングリのなる木です。成長がゆっくりで背が低めです。また幹が大変硬くて、その木材でガラスに傷がつくほど硬いです。備長炭の材料としても知られています。
以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
厚みがあって光沢のある葉です。新芽が褐色。
縁には、まばらにギザギザがあります。
花
雌花は赤くて小さく目立ちません。枝の先端近くの葉の付け根に咲きます。
雄花は、雌花の下につきます。つり下がったヒモのような形です。
実
秋にドングリが実ります。ドングリの帽子は、薄くてウロコのような模様があります。
春咲いた花は、翌年の秋実ります。
幹
樹皮は、深い裂け目がたくさん入ります。
枝や幹はとても硬く、ガラスに傷がつくほどです。
冬芽
芽鱗(がりん=冬芽をつつんでいる皮)が多く、たくさんの筋が入ったように見えます。
人との関わり
ウナギの蒲焼などに使われる備長炭(びんちょうたん)は、紀伊国田辺(今の和歌山県田辺市)の商人、備中屋長左衛門(びっちゅうや ちょうざえもん)がウバメガシを材料に作り販売を始めたことから、この名がつきました。
名前の由来
若芽が褐色(茶色)であることから姥(老女)の色に見立ててウバメ。樫(かし)の仲間なのでウバメガシとなりました。
その他の情報
じつはウバメガシは、日本のドングリの中では、他に類をみない変わり者です。
詳しくはサカタのタネの園芸通信ー「東アジアの植物記」をご覧ください。
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