千葉市都市緑化植物園

クチナシ

クチ出さず、 香りと色を出す

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特徴

白くて大きな花はとても強いよい香りがします。 秋に実る実は、 お正月の栗きんとんを黄色く染めるのに使われます。 もともとは静岡以西の木ですが、 庭木として東北南部まで植えられます。

みんなの投稿

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ1〜2mの低木です。
高木にならないので、 庭などに植えられます。

  • 株立ちになる樹形
    写真 / MayaN

  • 低木として植栽されているのを見かける
    写真 / htanaka

テカテカの葉っぱで、 葉脈の彫りが深いです。 サイズは7~16cm。

  • 葉脈の彫りがふかい葉。 葉は対生。
    写真 / MayaN

  • テカテカした葉っぱ
    写真 / Eijil

  • 約1年以上の役目を終えて黄色になり、 落葉する
    写真 / minaei

白く大きな花のつぼみはソフトクリームみたい。 ひらくと香りが強く、 存在感アップ。 八重咲きのヤエクチナシなどもよく植えられます。

  • つぼみはソフトクリームみたい
    写真 / minaei

  • 一重の花。 少しバニラが混ざるような良い香り
    写真 / MayaN

  • 栽培品種ヤエクチナシの八重の花
    写真 / Eijil

  • 咲いたばかりの花。 雄蕊からたくさん花粉が出ている
    写真 / htanaka

  • 蕾を開くとすでに雄しべは熟している
    写真 / MasakoT

  • さいて時間が経つと黄色から茶色になっていく
    写真 / MayN

  • 一重で花びらの幅が広いタイプもある
    写真 / htanaka

熟すとオレンジ色になり、 実は栗きんとんなど、 食べ物の染料にされます。 また薬にもなります。
八重咲き品種は実がなりにくいです。

  • 口をすぼめたような形の実
    写真 / MayaN

  • 秋に色づく実
    写真 / MayaN

  • 実の中の種
    写真 / minaei

幹・枝

若い枝は托葉が残り、 筒状になっていることがあります。

  • 托葉が残っている枝
    写真 / minaei

冬芽・葉痕

常緑樹なのでいつも葉っぱがあり、 特に冬越しする芽ではありませんが、 葉を出す前の芽を紹介します。

  • 緑色のとんがる芽
    写真 / MasakoT

  • 托葉につつまれている芽
    写真 / MasakoT

  • クチナシの芽出し
    写真 / MasakoT

人との関わり

古くから染料として使われ、 栗きんとんや和菓子、 タクアンなど食べ物を染めるのに使われています。 将棋盤などの足はクチナシの実がモデルで、 周りは「口出ししてはいけない」と戒めています。 「クチナシの花」という曲が流行ったときによく植えられましたが、 今は葉を食べるオオスカシバを嫌がり、 植えられなくなっています。

  • 食品を染めるための実
    写真 / MayaN

  • 将棋盤などの足はクチナシの実を模っています。
    写真 / minaei

名前の由来

クチナシの由来はたくさんあります。 実が、 熟しても割れないので「口が無い」から、 あるいは口があるナシみたいだからなどなど。

  • 口があるのかないのかビミョーな実
    写真 / minaei

性格

もともと寒いのは苦手だし、 乾燥もいやだけど、 わりと耐えようとするタイプです。 種でも挿し木でも増やすことができて、 なんとしても増えたい努力家でもあります。 いろいろサービスしてるのに最近植える人は少なく、 器用貧乏な面もあります。

  • クチナシの芽生え
    写真 / minaei

  • クチナシの挿し木
    写真 / minaei

体験・遊び

クチナシの種を水につけると色が出てきます。 色水を作って遊んでみましょう。 種を取った色水はゼリーにして食べることもできます。 クチナシの色水自体は味がありません。 色を出した後の種はまくこともできます。

  • 種を水にひたすときれいな色が出ます
    写真 / minaei

  • 砂糖とゼラチンでゼリーにしてもおいしいです
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

花の中は小さなアザミウマが潜んでいます。 花をひっくり返して、 トントンとやってみましょう。
オオスカシバというガの幼虫が、 クチナシの葉を食べ、 丸坊主になることがあります。
実はヒヨドリなどの鳥や動物に食べられて、 タネが運ばれます。

  • アザミウマを食べるハナグモ。
    小さな虫たちが食べたり食べられたり・・・。
    写真 / MasakoT

執筆協力 : 岩谷美苗

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