水辺でのびのびと成長します。
成長が早く10年ほどで10mまで成長するのですが、 30年ほどで枯れてしまう木が多く、 木の中では短命です。
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特徴
湿地のメインキャストと言える木です。
根と幹にとくべつな仕組みをもっているため他の木が生えられないような水辺にも生息しています。
昔は田んぼの脇に植えられ、 稲を干すのに使われました。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
ふちには不揃いな浅い切れ込みがあります。 葉は落葉するまで緑色です。 紅葉(黄葉)はしません。
折りたたまれて餃子のようになった葉があったら、 それはミドリシジミの幼虫の巣かもしれません。
花
真冬に咲きます。
同じ木に雄花と雌花が咲きます。
雄花が枝の先の方に咲き、 雌花は同じ枝の下の方に咲きます。
花粉は風に運ばれます。
ハンノキは花粉を遠く飛ばすため、 風が強く木に葉のない真冬に花を咲かせると考えられています。
実
小さな松ぼっくりのような実がなります。 中には小さな種が挟まっています。
幹・枝
幹には裂け目があります。
根が水につかると、 この裂け目から空気を取込み、 根に送ると言われています。
冬芽・葉痕
赤みのある葉芽は樹脂で固まった状態で、 よく見ると柄があります。 葉痕の維管束痕は3つで、 かわいいお顔があります。 雄花の集まりと、 雌花の集まりの芽もあり、 別々の枝先につきます。
名前の由来
開墾することを墾(はり)と言い、 そこから「墾の木(はりのき)」→「ハンノキ」になったのではないかと言われている。
その他の情報
ハンノキの根に共生する根粒菌は空気中を窒素を固定することがでます。 そのためハンノキは栄養が乏しい湿地でも成長することができます。
またハンノキは、 幹の皮目(※)からも空気を取り込むことができ、 水につかってしまった根に空気を送ることができるのです。 このような能力をハンノキは獲得して、 他の木が進出できない水辺でのびのびと生きているのです。
※ひもく : 樹皮のところどころにある穴で、 呼吸に役立っている。
関わりが深い生き物
冬、 ハンノキのタネを食べに、 マヒワやカワラヒワなどの鳥がやってきます。
ミドリシジミの幼虫はハンノキの葉を食べて育ちます。 6~7月の夕方、 宝石のように美しいミドリシジミの成虫が飛びかいます。
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