樹高3~7mになる木です。 いくつも幹や枝を出して株立ち状の樹形になります。 森のはじっこや、 畑のそばに生えています。
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特徴
枝は折れにくく丈夫で、 しなやかに曲がり、 強くもどります。 その特性を活かして農具の持ち手や牛の鼻輪などに利用されていました。 今でも畑のそばで目にしますが、 昔は畑で農具の柄が折れたらその場で枝を切り、 修理をしていたのでしょう。
鼻輪の利用からウシコロシという物騒な別名もありますが、 農作業を陰で支えていた木です。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
葉は細かいギザギザがあり、 交互に並びますが、 短い枝に集まって付くこともあります。
葉に毛が多いものや無いもの、 時期によって花が咲く前に毛が多く、 花後は薄くなるものなどいろいろあります。
花
春~晩春に白い小さな花を咲かせます。 花びらは5枚、 直径1㎝ほどの花が10~20個ほど集まって咲きます。
実
小さな赤い実が秋~晩秋に熟します。 実の柄には不思議な白いイボイボがついていて、 これは皮目(ひもく)といって空気を取り込む役割をしています。
幹・枝
樹皮は灰白色で強くてしなやかに曲がります。
折れにくく安定感があるので鎌の柄に使われることに納得します。
冬芽・葉痕
先がとがり、 小さくて赤褐色の芽です。 この色と、 葉痕がぎゅぎゅっと集まった短枝が目印。 茶色っぽい葉痕の維管束痕は3つなので、 ルーペでよく見ると小さなお顔が見えます。
人との関わり
農具の柄や牛の鼻輪など何かと農作業で利用されました。
名前の由来
カマの柄として使われたからカマツカとなったようです。 別名「ウシコロシ」は牛の鼻輪に使われたことから、 ウシコロシと呼ばれるようです。
その他の情報
カマツカは毛の変異が大きく、 葉に毛が多いものはケカマツカ、 ワタゲカマツカなどがあります。
体験・遊び
カマツカの枝で石オノを作ってみましょう。 カマツカの枝は、 手になじむ枝の太さや長さなど工夫してみましょう。 河原で石を拾い、 アサひもでしっかり結べば意外と簡単です。 石オノはキャンプで塩釜料理など割るのに使うとカッコイイですよ。
関わりが深い生き物
花は昆虫たちに人気で、 いろいろな昆虫が訪れます。
実を食べに野鳥がやって来ます。