高さは1~3mほどで、 よく庭園などに植えられています。 葉は枝先に集まって付く傾向があるので、 幹がいくつも絡まって育つような「株立ち」という生え方をします。
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特徴
「難を転じる」に通じるとして、 縁起の良い植物として知られています。 実際に、 薬用成分を含んでいて、 枝葉には殺菌、 殺虫効果が、 果実は咳止めとしても知られています。 ですが、 実は有毒植物でもあります。 安易な利用は避けましょう。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
葉は独特の形をしています。 小さい葉(小葉)が沢山集まって1枚の葉を作っています。
葉は互い違いにつきます。
花
初夏、 茎の先に白い小さい花が房状に集まって沢山咲きます。
実
花後結実した実は、 初冬に赤く熟します。
幹・枝
樹皮は灰黒色で、 縦に溝ができます。 根は黄色です。
冬芽・葉痕
赤い冬芽。 幹の一番上の葉の間につきます。
人との関わり
・葉を食べ物の上にのせて進物にする(贈り物にする)というのは、 殺菌作用があるためです。 またナンテンが「難」を転じて食当たりを防ぐ願掛けの意味あいがあると言われています。
・ナンテンは「難を転じる」ということで、 特に鬼門(北東方向、 鬼の通り道と言われる)の方向にある玄関に植えられます。
・古くから建築材として利用されています。 特に、 お茶室の床柱は広く知られています。
名前の由来
中国名「南天燭」「南天竹」を簡略化したものと言われています。
その他の情報
江戸時代に来日したスウェーデン人、 ツンベリーが帰国後出版した『日本植物誌』によって初めて世界に紹介されました。
関わりが深い生き物
花に蜜はなく、 花粉を幼虫のエサとするハナバチが訪れます。 ハナバチは、 花粉を体じゅうにつけて運びます。
赤い実は、 ヒヨドリやジョウビタキなどの鳥が食べます。 ときには、 ヒレンジャクも実を食べにやって来ます。
見られる場所
執筆協力 : 広畠真知子