ヒペリカムヒデコート

初夏をつげる黄色くてかわいい花

特徴

初夏に咲く大きな黄色い花は濃い緑の葉に映えてとても華やかです。 木いっぱいにたくさんの花が咲きます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ1m程まで大きくなります。 枝が横にどんどん広がります。

  • 四方八方にどんどん枝を伸ばす
    写真 / 2023.5.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

枝の同じ場所から葉っぱを二枚出す対生の葉。 赤い枝に濃い緑色の葉のコントラストが鮮やかです。

  • 葉の出る方向が90度回転し十文字対生をつくる枝もある
    写真 / 2023.5.26 東京都神代植物公園 ReikoS

  • 葉の付け根の柄は無いか、 とても短い
    写真 / 2023.5.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

  • 葉の裏は白っぽく、 すこし粗い脈が見れる
    写真 / 2023.05.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

初夏にキンシバイに似た大きな花を咲かせます。 枝の先端に数個の蕾を付けます。 雌しべの周りに雄しべが周りにぎっしり生えて円を描きます。

  • 大きい花は直径7センチメートルにもなる
    写真 / 2023.5.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

  • 大きな蕾は細長い卵型
    写真 / 2023.5.26 東京都神代植物公園 ReikoS

  • 花弁の裏側はスベスベしている
    写真 / 2023.5.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

幹・枝

根本から枝をたくさん出します。 太い枝の樹皮は縦横に裂け目が入ります。

  • 太い枝が弓なりに広がりながら細い枝を伸ばす
    写真 / 2023.5.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

  • 太い枝と細い枝が入り混じる
    写真 / 2023.5.13 千葉県手賀沼自然ふれあい緑道 NaokiK

名前の由来

ヒペリカムはオトギリソウ属の学名です。 それが園芸品種の名前となっています。 原種となったキンシバイは、 雄蕊が金色で梅に似ているということで名前がつきました。 別名をタイリンキンシバイ(大輪金糸梅)といいます。

その他の情報

庭木として人気があります。 道沿いや公園で境界として列状に植えられることも多い木です。
似た植物にヒペリカムカリシナムがありますが、 ヒペリカムカリシナムはヒデコートに比べて雄しべが長く、 枝先に付く花の数はヒデコートが2~5個に対して1つなので見分けられます。

性格

暑さ寒さにも強く、 あまり肥料を必要としない強い木です。 ヒペリカムの仲間は世界に広く分布し、 熱帯(低地)、 砂漠、 極地以外ならだいたい生きられるワールドワイドな木です。 順応性が高いので地植えで放置して大丈夫です。

体験・遊び

ヒペリカムヒデコートの実は地味ですが、 300種以上あるヒペリカムの仲間には、 ヒペリカムスノープリンスなど色がきれいで可愛い実を付けるものがあります。 花より実の方が花材として人気なほどです。 色づき始めた赤や桃色の実で可愛いブーケを作ってみましょう!マツボックリを水につけて、 かさが閉じていくマツボックリに枝をさし、 生け花にしても可愛いですよ。

  • 実がかわいいブーケ
    写真 / 2023.7.26 埼玉県狭山市 minaei

  • ビニール袋の角を切り取る
    写真 / 2023.7.26 埼玉県狭山市 minaei

  • キッチンペーパーで花をつつみ輪ゴムでとめて水をつける
    写真 / 2023.7.26 埼玉県狭山市 minaei

  • ビニール袋の角に枝先を入れるようにつつみリボンを結ぶ
    写真 / 2023.7.26 埼玉県狭山市 minaei

  • マツボックリの生け花(クロマツ参照)にしてもかわいい
    写真 / 2023.7.26 埼玉県狭山市 minaei

執筆協力 : 岩谷美苗