よく分かれる枝に濃い緑の葉をしげらせて、こんもりした樹形を作ります。高さ2~3mになる落葉樹です。

ハマボウ
日本のハイビスカス

ハマボウの特徴
日本原産のハイビスカスと言える花です。晴れた初夏の青空にレモンイエローの花が生えます。海や川の風の強い砂地で元気に育ちます。
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以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
波状の小さいギザギザがある丸い葉。先がちょこんと突き出ています。互生で葉脈は手を開いた様に葉の付け根から5本のびています。表と裏に白っぽい毛がありますが、裏は特に毛深い。
花
7月~8月にレモンイエローの花が咲きます。5枚の花びらが折り重なって開きます。中心は赤茶色をしています。
一つの花は1日でしぼんでしまいますが、一本の木に多数の花が付くので、毎日次々と花が咲きます。
実
秋に高さ3cm程の先がとがった卵形の実が付きます。茶色い毛でおおわれていて、熟すと5個にさけます。
種は海をただよい行きついた陸地で芽を出すことが出来ます。
幹
幹は灰色で皮目が多くあります。枝には托葉(たくよう)という丸い葉の付け根に生える葉の落葉で残った線があります。
人との関わり
木材はキクラゲを育てるホダ木として使われます。昔は強い木の皮を利用してロープを作っていました。
名前の由来
浜辺にいるフヨウ属の植物ということから、「ハマフヨウ」が転じてハマボウになったと言われています。
その他の情報
いくつかの海辺の市町村ではシンボルの花として指定される木ですが、近年は河川の改修や海浜エリアの造成のために、まとまって生えている場所が減少しています。
性格
満潮時など一時であれば、根本が海水につかっても枯れないほど塩に強い木です。「半マングローブ植物」とも呼ばれます。倒れやすい木なのですが、倒れた枝から根を出して、どんどん広がっていきます。倒れることをむしろ長所として生きています。
体験・遊び
葉裏には短い白い毛があり、ふわふわしています。葉の表は目の細かいやすりのようなざらつきがあり、ザラザラとフワフワが同時に楽しめる葉っぱです。
ハマボウの見られる場所
執筆協力 : 岩谷美苗