千葉市都市緑化植物園

ユーカリ

香りが強く大きくなる木

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特徴

成長が非常に早く大高木になります。 白っぽい幹とパステルグリーンの葉が特徴で、 遠くからもよく目立ちます。 手で葉を揉むと独特の強い香りがします。

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樹形

世界有数の大きくなる木で、 高さ70~100メートルにもなります。 日本では30m程度まで成長します。

  • 立派な白い幹がつくる雄大な樹形
    写真 / MayaN

青灰色で、 陽に透かすと小さな油点が散らばっている様子が見られます。 手で揉むと良い香がします

※日本にきているユーカリノキには丸い葉の種もあります。

  • 高枝の葉は細長く弓のように曲がる葉もある
    写真 / MayaN

  • 細長い葉のユーカリも幼い枝の葉は幅が広く丸い葉がつく。
    写真 / ReikoS

  • 紅葉してから落ち葉になる
    写真 / ReikoS

筒状の花芽の中には雄しべががたくさん詰まっていますが、 筒の蓋が取れると雄しべが一斉に外に出て広がります。

  • ユーカリノキの葉の蕾
    写真 / MasakoT

壺のような形をした実はガムナッツとも呼ばれます。
実の中の種は、 風に吹かれて地上に落ち、 一部の種類は森林火災による熱が刺激となって発芽します。

  • 直径1.5~2.5センチの壺形の実

幹・枝

幹や枝は白っぽくツルツルしています。
古くなった樹皮は細長くはがれて落ちます。

  • 太い幹は白っぽく、 ツルツルしている
    写真 / MayaN

  • 樹皮は細長く縦にはがれる
    写真 / ReikoS

  • はがれて落ちた樹皮が根元近くに落ちている
    写真 / MayaN

人との関わり

葉はハーブティーとして楽しむことができます。
葉や枝から採れるオイルは風邪薬や、 筋肉痛、 肩こり、 打ち身などに効果があり広く利用されています。 また、 良い香りはアロマセラピーにもよく用いられます。
初期成長が早いため、 オーストラリア以外でも中国やブラジルでパルプの原料として栽培されています。
木材として家や船、 家具などにも利用されます。

名前の由来

「Eucalyptus」はしっかりした蓋が花芽についている様子を意味しています。

ユーカリ(ユーカリノキ)という名前はフトモモ科のAngophora属、 Corymbia属、 Eucalyptus属の木を指し、 その多くの原産地がオーストラリアになります。 ユーカリには雑種を含めると700種以上の種があり、 本種はそのうちの1種になります。   

その他の情報

オーストラリアにあるブルー・マウンテンとよばれる山は、 ユーカリの葉から放散されるテルペンという物質により「ブルーヘイズ」という現象がおき、 夏では遠方から山を望むとぼんやりうす青く、 霞んで見えます。

  • オーストラリア国立公園のブルーマウンテンズへの眺め

性格

成長が早く大きくなるのですが、 幹がやわらかく強風に弱いという弱点があります。
超大型台風がくると幹が折れてしまう木があります。 大きくなってからは移植や剪定が難しい木です。 幼い時と葉の形が変わるものもあり、 同窓会で誰だか分からなくなるタイプです。

  • 上部が細長い葉で、 下部は丸い葉
    写真 / minaei

体験・遊び

ユーカリの葉をちぎるとすーっとするメントールのような匂いがあります。 葉の香りは青臭いものもあり、 若い葉と古い葉は匂いが違ったりもします。 一枝切って葉をちぎり皿にのせると、 すーすー皿ができます。 もし好きな匂いだったら、 水切りフィルターに入れて匂い袋にして楽しんでも良いです。

  • スースー皿 スースーは長持ちはしません(葉はユーカリ・ポポラス)
    写真 / minaei

  • 好きな香りなら、 袋に入れて楽しむ
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

虫よけとして使われるユーカリですが、 コアラはユーカリの葉が大好物です。 ただし、 コアラが食べる種類は約30種程度といわれています。
花にはミツバチなどがやってきて、 集められた蜜で、 ハチミツが作られます。

  • ハチにとっては巣を作る木に丁度良い
    写真 / ReikoS

  • 半円形の切りあとはハキリバチなどによるもの
    写真 / ReikoS

執筆協力 : 佐藤玲子

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