大磯城山公園

ヒイラギナンテン

縁起の良いカチカチでトゲトゲの葉っぱ

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特徴

葉はかたく、 ヒイラギの様なするどいトゲがあります。 羽状の葉っぱを四方八方に伸ばして全身をおおい、 トゲトゲの固まりになりますが花はとってもキュートです。 江戸時代の初めに中国からやってきて縁起の良い木として親しまれてきました。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ3mくらいまで大きくなります。 遠目から見ると葉の広がり具合がナンテンに似ています。

  • 鳥の羽の様に付く葉を四方八方に大きく広げる
    写真 / ReikoS

葉っぱのギザギザがトゲになっているので、 さわると痛いです。 ヒイラギのような、 かたくて小さな葉っぱが鳥の羽のように連なってバサ~と広がります。

  • 側面に付く小葉は長い卵形で4~6対
    写真 / S.Ikeda

  • 長さ30~40㎝の羽状で革質で表面は鈍い光沢がある
    写真 / S.Ikeda

  • 葉裏はのっぺりしている
    写真 / MayaN

  • 日向にいる木は、 きれいな黄色や赤色に紅葉しやすい
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 新芽も四方八方にビョンビョン出てくる
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

春、 トゲトゲの痛い葉っぱのイメージからはほど遠い、 黄色くて可愛らしい花を咲かせます。

  • 枝先から伸びた柄に小さな花が付く
    写真 / S.Ikeda

  • 雄しべは虫などが触れる刺激で真ん中の雌しべの方へ動き受粉する
    写真 / S.Ikeda

  • 花が付いた柄はさりげなく枝垂れる
    写真 / S.Ikeda

7㎜くらいの細くて丸い実が6~7月ごろに熟し、 白い粉をふいた黒紫色になります。

  • 初夏に熟す実はプルーンのミニ版⁈
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

幹・枝

灰色がかった幹で、 縦横にさけ目が入ってコルク質の樹皮になりゴツゴツします。

  • 若い幹は縦のさけ目が目立つ
    写真 / ReikoS

  • 幹も枝もゴツゴツしている
    写真 / NaokiK

  • ヒイラギの幹ともナンテンの幹とも全く違った厳つい感じ
    写真 / ReikoS

  • まるでイグアナの顔のような枝を発見!
    写真 / ReikoS

冬芽・葉痕

とがった葉芽が身を寄りそうように枝先に付いて春を待ちます。

  • 葉芽の先っぽもトゲトゲで痛い
    写真 / ReikoS

人との関わり

ヒイラギもナンテンも縁起の良い木とされますが、 両方の名をあわせ持つヒイラギナンテンは更に縁起が良いとされ、 庭木として増えてきました。

名前の由来

ナンテンの仲間で、 葉の縁にヒイラギのようなトゲがあることから、 ヒイラギナンテンと名付けられました。

性格

乾燥が苦手のようで、 乾きやすいところでは上枝から枯れていきますが、 意外と鳥に運ばれた実は緑地で芽生えて自生しています。
袋のような造りでトゲのある葉っぱを持ち、 春の若葉はエイリアンのように開きますが、 黄色い花はとても良い香りで、 幹の断面も鮮やかな黄色です。 そんなところが「キモかわいい」木です!
花の香りに誘われた虫がおしべに触れると、 くるんと返るユニークな仕掛けも持っている面白い木です。

  • 新葉が3枚かたまりでせり出し・・・
    写真 / minaei

  • ぱかっと開く様子がエイリアンぽい
    写真 / minaei

  • おしべをつつくと、 くるん!とします
    写真 / minaei

体験・遊び

増えて切られてしまった木を見つけた時には、 黄色く美しい幹をスライスしてアクセサリーにしてみましょう。 ただし、 乾燥した木材は狂いやすく割れたりします。 長く使いたいものは良く乾燥させ、 しばらくたってから加工しましょう。

  • 断面が黄色いヒイラギナンテン
    写真 / minaei

  • 穴がある場所を輪切りにして
    写真 / minaei

  • 穴に紐をとおしてペンダント
    写真 / minaei

  • 乾燥したら、 このように割れることもある
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

早春に咲く花には、 冬を越したミツバチやハエの仲間などがやって来ます。 花の雄しべに昆虫がふれると、 雄しべは花の中心に曲がり、 昆虫に花粉をつけます。
実を食べにヒヨドリなどの鳥がやって来ます。

執筆協力 : 岩谷美苗

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