ミツバウツギ

実は(じつは)おさるのパンツ⁈

木(き)の自己(じこ)紹介(しょうかい)
樹木(じゅもく)クイズ

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特徴(とくちょう)

3枚(まい)セットの葉っぱ(はっぱ)やほのかに香る(かおる)白い(しろい)花(はな)は繊細(せんさい)でやさしい感じ(かんじ)です。一方(いっぽう)、果実(かじつ)は何とも(なんとも)風変わり(ふうがわり)な矢(や)はず形(かたち)をしています。「サルのパンツ」と呼ぶ(よぶ)地域(ちいき)もあるそうです。

以下(いか)の情報(じょうほう)は、関東(かんとう)地方(ちほう)を基準(きじゅん)にしています。エリアによって1ヶ月(かげつ)くらいの差(さ)があります。

樹(き)形(がた)

よく枝分かれ(えだわかれ)をしてよくしげり、高(たか)さ3～5mくらいになります。

株(かぶ)立ち(たち)になりやすく、美しい(うつくしい)樹(き)形(がた)が作れる(つくれる)木(き)
写真(しゃしん) / 神奈川(かながわ)県(けん)公園(こうえん)協会(きょうかい)
こんもり！もっさり⁈としやすい樹(き)形(がた)
写真(しゃしん) / MayaN

葉(は)

ギザギザのある葉っぱ(はっぱ)が、 3枚(まい)セットで対生(たいせい)に付き(つき)ます。ミツデカエデとメグスリノキも同じ(おなじ)特徴(とくちょう)を持ち(もち)ますが、他(た)よりも丸み(まるみ)を帯び(おび)た葉っぱ(はっぱ)で、細かい(こまかい)ギザギザと少なめ(すくなめ)の毛(け)で見分け(みわけ)られます。

3枚(まい)セットの葉(は)が対生(たいせい)に付く(つく)
写真(しゃしん) / MasakoT
先(さき)っぽの葉(は)には柄(え)があるが横(よこ)に付く(つく)2枚(まい)の葉(は)には柄(え)が無い(ない)
写真(しゃしん) / MayaN
葉(は)裏(うら)は脈(みゃく)上(じょう)に少し(すこし)毛(け)がある
写真(しゃしん) / 神奈川(かながわ)県(けん)公園(こうえん)協会(きょうかい)
葉(は)の付け根(つけね)に托(たく)葉(は)という小さい(ちいさい)葉(は)が付く(つく)が早々(そうそう)に落ちる(おちる)
写真(しゃしん) / MayaN
葉(は)が重なっ(かさなっ)てこんもりしげる
写真(しゃしん) / MayaN

花(はな)

5～6月(つき)、ほんのり良い(よい)香り(かおり)がする、白く(しろく)て可愛い(かわいい)花(はな)をたくさん咲かせ(さかせ)ます。

花弁(はなびら)に見える(みえる)のは「がく」。２つに分かれ(わかれ)た雌しべ(めしべ)がくっついている
写真(しゃしん) / MasakoT
５本(ほん)の雄しべ(おしべ)を囲う(かこう)筒(つつ)状(じょう)の花弁(はなびら)がある
写真(しゃしん) / MasakoT
花(はな)が全開(ぜんかい)することはなく、半開き(はんびらき)をキープする
写真(しゃしん) / MasakoT
枝(えだ)先(さき)にまとまって付く(つく)
写真(しゃしん) / MayaN
おしとやかな蕾(つぼみ)は若葉(わかば)と共に(とともに)出る(でる)
写真(しゃしん) / MasakoT

実(み)

ちょっと風変わり(ふうがわり)な、 2㎝くらいの矢(や)はず形(かたち)の実(み)が付き(つき)ます。 9～11月(つき)に熟す(じゅくす)と真ん中(まんなか)が少し(すこし)ふくらんできます。

浅く(あさく)2つにさける実(み)がまとまってぶら下がる(ぶらさがる)
写真(しゃしん) / MasakoT
矢筈(やはず)形(がた)の実(み)がこげ茶色(ちゃいろ)に変わっ(かわっ)ていく
写真(しゃしん) / MasakoT
しぶとく春(はる)までぶら下がっ(ぶらさがっ)ている実(み)もある
写真(しゃしん) / MasakoT
種(たね)は光沢(こうたく)があって美しい(うつくしい)
写真(しゃしん) / Tamacha

幹(みき)

樹皮(じゅひ)は灰色(はいいろ)っぽい茶色(ちゃいろ)で縦(たて)に筋(すじ)があります。

白っぽく(しろっぽく)て細かい(こまかい)縦(たて)筋(すじ)がある
写真(しゃしん) / 神奈川(かながわ)県(けん)公園(こうえん)協会(きょうかい)
凸(とつ)上(じょう)の筋(すじ)が横(よこ)方向(ほうこう)に出来る(できる)こともある
写真(しゃしん) / MayaN

冬芽(とうが)

ぷっくりとしたしずく型(がた)の2個(こ)の冬芽(とうが)が仲良く(なかよく)ならんで、ちんまりと春(はる)を待ち(まち)ます。
葉(は)痕(こん)には幼い(おさない)おさるさんキャラのようなお顔(かお)があります。

枝(えだ)の先端(せんたん)に2つの冬芽(とうが)が並ぶ(ならぶ)
写真(しゃしん) / MasakoT
冬芽(とうが)は1～2枚(まい)の芽(め)鱗(うろこ)という硬い(かたい)葉(は)のようなもので守ら(まもら)れる
写真(しゃしん) / MasakoT
幼い(おさない)おさるさんキャラのような葉(は)痕(こん)
写真(しゃしん) / Tamacha

人(ひと)との関わり(かかわり)

昔(むかし)から若葉(わかば)は山菜(さんさい)として食べ(たべ)られてきました。枝(えだ)はかたくて丈夫(じょうぶ)なのでハシとして利用(りよう)されました。

名前(なまえ)の由来(ゆらい)

３枚(まい)セットの葉っぱ(はっぱ)を付け(つけ)、枝(えだ)がウツギの様(よう)に空洞(くうどう)であることから名付け(なづけ)られました。

その他(そのた)の情報(じょうほう)

変種(へんしゅ)には、葉(は)に毛(け)が無い(ない)ケナシミツバウツギ、花(はな)が緑色(りょくしょく)のミドリミツバウツギ、淡紅(あわべに)色(しょく)の花(はな)のウスベニミツバウツギがあります。

性格(せいかく)

香り(かおり)が良く(よく)、大人しく(おとなしく)清そ(せいそ)な雰囲気(ふんいき)の花(はな)とは裏腹(うらはら)に、実は(じつは)一度(いちど)見(み)たら忘れ(わすれ)られない、へんてこな形(かたち)をしています。いろいろな物(もの)に連想(れんそう)されて「サルのパンツ」と呼ぶ(よぶ)地域(ちいき)もあます。しかもサルのパンツの中(なか)では種(はしゅ)が熟し(じゅくし)、パンツごと飛ん(とん)でいくという結末(けつまつ)は驚き(おどろき)の連続(れんぞく)です！