千葉市都市緑化植物園

ノウゼンカズラ

夏に目立つオレンジ色の花

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特徴

夏にラッパ型でオレンジ色の花を咲かせます。 トロピカルな雰囲気なので、 日本に来てからそんなに時間が経っていないと思われがちですが、 じつは平安時代には渡来したといわれます。 つる性で、 いろいろ物によじ登り、 時には屋根よりも高い場所で花を咲かせます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

つる性で落葉する木です。 吸着する根を出しながら、 くねくねと器用に絡みつき、 よじ登って葉を広げ花を咲かせます。

  • つるの節から吸着根を出しよじ登る
    写真 / htanaka

  • 木をよじ登って屋根よりも高くなることもある
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • つる性だが、 幹を束ねれば自立も出来る
    写真 / MayaN

小葉と呼ばれる小さな葉っぱが羽状にいくつも付いて一枚の葉になります。 対生で、 小葉には粗く鋭いギザギザがあり、 しわが目立ちます。

  • 対生で、 粗いギザギザがある奇数羽状複葉
    写真 / htanaka

  • 毛が無く、 テカリがある
    写真 / MayaN

  • 小葉は葉先が細く伸びて、 しわが目立つ
    写真 / htanaka

  • 葉裏も毛が無い
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 葉柄や葉軸に稜があり角ばっている
    写真 / htanaka

夏にラッパ型でオレンジ色の花を咲かせます。 枝先から垂れるように柄が伸びて、 いくつもの花が付きます。

  • トロピカルな雰囲気の花。 黄色や赤味の強い園芸品種もある
    写真 / htanaka

  • 漏斗状の花で花筒が太い。 がく裂片の長さは筒部と同じくらい
    写真 / htanaka

  • 4個ある雄しべの内、 2個が長い
    写真 / htanaka

  • 直径約6㎝。 花びらは5つに裂ける
    写真 / MayaN

インゲンマメに似た円柱状の実がなりますが、 日本では実がなりにくいです。

  • 写真はノウゼンカズラの仲間の実
    日本ではなかなかお目にかかれない
    写真 / MayaN

幹・枝

灰褐色で古くなると縦に細長くはがれます。 つるの節から付着根を出して塀や壁などをはい登ります。

  • 縦に細長くはがれる樹皮
    写真 / MayaN

冬芽・葉痕

淡い茶色の小さな芽です。 葉痕は大きくて目立ちます。 維管束痕はたくさんあって、 輪のように並びます。

  • 若い枝についた冠のような芽と、 大きな葉痕
    写真 / Tamacha

  • 少し古い枝の芽と葉痕は、 一味違う雰囲気
    写真 / Tamacha

  • 葉痕の両脇から根を出している
    写真 / Tamacha

  • 葉痕の片側から根を出し、 芽はふくらみ始めている
    写真 / Tamacha

人との関わり

平安時代には渡来したといわれます。 観賞用として育てられ、 俳句では「凌霄花」(ノウゼンカ)と略して呼ばれます。 花、 葉、 根を乾燥したものは利尿薬としても用いられます。

名前の由来

漢名の「凌霄」の発音から転じてノウゼンになったという説があります。

その他の情報

アメリカノウゼンカズラは北アメリカ南東部原産で、 大正末年に日本に渡来しました。 ノウゼンカズラより小ぶりの花と葉で、 葉裏の脈上に毛があり、 花は筒形で先だけが開く特徴があります。

  • アメリカノウゼンカズラは葉の裏には脈上に毛がある
    写真 / MayaN

関わりが深い生き物

蜜がたっぷりある花には、 アゲハチョウの仲間やマルハナバチがやって来ます。 アリも集団で群がります。

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