高さ0.3~1.0mくらいになります。
幹や枝数は少なく、 幹の上の方に枝葉を付けます。
上段は花が付かない若い枝。 中段は夏に花が咲く枝。 下段は実の付く枝と3段式の枝で樹形を作ります。
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特徴
漢字で「万両」と書き、 センリョウ(千両)と一緒に縁起木として植えられます。 正月にはアリドオシも一緒に飾り物にして「千両万両有り通し」と、 富や財産への願いがこめられる木でもあります。 その名にふさわしく、 波打つ葉とピカピカの赤い実がゴージャスな雰囲気をただよわせます。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
濃い緑色で細長く、 縁が波打っています。
葉のなみなみの谷間には菌(葉粒菌)が住み着いていて虫を寄せ付けないタンパク質を出して木を守っているという説があります。
花
夏、 枝先に数個から、 多くて10個ほどの白い花を咲かせます。 5枚ある花びらは反り返り、 葉っぱと同じ様にこげ茶色の点があります。
実
冬、 寒くなるにつれて緑色だった実が赤く熟します。
幹・枝
幹肌は3年程で落ちる葉っぱや枝の付け根の痕がたくさん付いていて、 ボコボコしています。
冬芽・葉痕
葉の付け根の上に、 ツンととがった芽があります。 芽にも、 焦げ茶色の点があります。
人との関わり
・マンリョウとともに縁起が良いとされる木にセンリョウ、 ヤブコウジ(十両とも呼ばれる)、 アリドオシ(一両とも呼ばれる)があります。 どれも冬に赤い実がなります。
・江戸時代に斑入りの葉っぱや実の色が白や黄色などの様々な園芸品種が作り出されました。
名前の由来
もともと日本ではアカキと呼ばれ、 中国の薬草として呼び名「朱砂根(しゅさこん)」の別名に「百両金」「黄金万両」がありました。
江戸時代はじめにお金の単位「両」が普及し、 「万両」という名前が富のシンボルとしてめでたいということで広く使われるようになりました。
その他の情報
日本では富のシンボルとして尊ばれるマンリョウですがフロリダなどで爆発的に増え問題になっています。
特に増えやすい遺伝子をもつ園芸品種が逃げ出したと考えられ、 1平方メートルあたり300本も生えることもあり、 在来種を脅かしています。
性格
見かけが小さくてかわいいからか弱く見えますが、 小悪魔的にぐいぐい勢力をひろげている木です。 気づかない間に「こんなに増えたの?」と驚くことがあります。 葉のふちのぷっくりした所に病害虫から守ってくれるバクテリア(葉粒菌)と暮らしていて、 おかげで疲れたマンリョウはあまり見ません。 このバクテリアは種で受け継いでいて、 いなくてはならないパートナーとなっています。
体験・遊び
マンリョウの葉っぱのふりふりを生かして、 ゾウリを作るとなんだかウカレタビーサンになります。 赤い実はクリスマスやお正月飾りに使っても華やかです。
関わりが深い生き物
赤い実は目立ちますが、 鳥にはそれほど好まれないようです。 うんと寒くなるとヒヨドリやシロハラなどが食べにやって来ます。