筑波実験植物園

ウワミズザクラ

ブラシのような花が咲くサクラ

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特徴

春にブラシ状の白い花を木にいっぱい咲かせる大きな木です。 夏の終わりにはカラフルな実もなります。

みんなの投稿

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ15~20mになります。

  • 春の終わり、 白い花が木全体に咲く様子
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 夏、 赤い実が木全体になっている
    写真 / MayaN

葉の先が少し尖っています。 葉の裏の脈が亀の甲のような模様に見えるのが特徴です。

  • 葉の先はとがっている
    写真 / MayaN

  • 葉の裏。 葉脈がはっきりしていて亀の甲羅の模様のよう。
    写真 / MayaN

  • 側枝(主の枝から出た細い枝)に数枚の葉がつく。 秋の落葉ではほとんどの側枝が落ちる。
    写真 / MayaN

  • ウワミズザクラの芽吹き。
    写真 / MasakoT

4月中旬から下旬、 コップを洗うブラシ状の白い花を咲かせます。

  • ブラシのような花の集まり。
    写真 / EijiI

  • 花の枝の下部に葉が数枚つくので、 近縁のイヌヌザクラと見分けられる。
    写真 / MasakoT

  • つぼみ。 食用にされる。 花の下に葉が数枚つくのでイヌザクラと区別が見分けられる。
    写真 / MasakoT

房状のカラフルな実がなります。

  • たわわに実る
    写真 / MasakoT

  • 段々熟していくので色とりどりに見える
    写真 / MayaN

  • 実の付け根の形でイヌザクラと区別できる
    写真 / MayaN

  • 種は実の中に一つだけ入っている
    写真 / MayaN

幹・枝

紫色をおびた褐色(濃い茶色)です。
側枝(葉がついていた細い枝)が落ちた後が枝に残るのがウワミズザクラの特徴です。 これを落枝痕(らくしこん)と呼びます。

  • 若い木の幹、 紫色を帯びている
    写真 / MayaN

  • 側枝(葉がついていた細い枝)が落ちた痕が残る。 これを落枝痕(らくしこん)という。
    写真 / MayaN

  • 落枝痕(らくしこん)を拡大
    写真 / MasakoT

冬芽・葉痕

丸い落枝痕(らくしこん=側枝が落ちた痕)の脇につく赤い冬芽があったら、 ウワミズザクラである目印です。 新しく伸びた枝では、 半円形の葉痕の上に普通に冬芽がつきます。

  • 平で丸いところは葉痕ではなく、 落枝痕
    写真 / Tamacha

  • 枝の先の、 ふくらんだ落枝痕の脇についた冬芽
    写真 / MasakoT

  • 新しい枝では、 葉痕の上に普通に冬芽がつく。
    維管束痕は3こで、 お顔もある
    写真 / Tamacha

  • ふくらんだ落枝痕が目立つ枝
    写真 / MasakoT

名前の由来

古代、 シカの肩甲骨の裏に溝を彫り、 ウワミズザクラの樹皮で焼き、 溝の周辺に生じる割れ目を見て吉凶を占ったといいます。 この裏溝が転じて「上溝桜(ウワミゾザクラ)」となり、 それが転じてウワミズザクラと呼ぶようになったと言われています。
蕾や実を食用にするとクマリンの香りが強いことから杏仁香または杏仁子(あんにんご)とも呼ばれます。

体験・遊び

蕾は塩漬けや天ぷらにして食べられます。 実は果実酒にされます。 桜餅のような香りがして美味しいです。

関わりが深い生き物

花にはいろいろなカミキリムシが訪れます。 カラフルな実は野鳥の好物。 ヒヨドリなどが食べにやって来ます。

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