樹高5~10mになる落葉小高木です。 山麓の林内に孤立した大きめの木を見かけることがあります。
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特徴
大昔に中国から持ち込まれ、 日本では野生化したともいわれています。
和ナシは甘くてジューシーでとっても美味しいですが、 その原種がヤマナシです。 白い花を咲かせ実が付きますが、 和ナシのイメージに反して、 硬くて美味しくありません。
「どうせおいしくない」とあきらめず、 美味しい実を見出した人達のご苦労が思い図られる木です。
みんなの投稿
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
葉は交互につき、 丸みがあります。 柄が長く、 ギザギザが糸状で細かいです。
花
春、 短い枝の先に白い花が咲きます。 木を覆うように、 たくさん付く花は大木になるほど見応えがあります。
実
直径2~5㎝の丸い実がなります。 秋、 黄褐色に熟しますが、 硬くてしぶいです。
幹・枝
成長した木の樹皮は縦にさけます。 短い枝がよく出て、 ときに刺状になります。
冬芽・葉痕
枝先の芽は大きく、 茶色の5〜8枚ほどの芽鱗に包まれています。 葉痕の維管束痕は3つで、 お顔に見えます。
人との関わり
実の食用以外に、 樹皮は染料として利用されます。
名前の由来
山に生えるナシということで、 ヤマナシとなったと言われています。
ナシは根白実(ネシロミ)の略であるという説があります。
その他の情報
ヤマナシに近縁のアオナシは絶滅危惧種です。 ナシの花はあまり良い匂いではありません。 外で嗅ぐと分かりにくいですが、 花を部屋に持って帰ると「あれ?生ごみためてた?」みたいな匂いがします。
性格
実は硬くてしぶくて・・・「あんまりおいしくない・・」とわざわざ中国から持ってきて育てた人は、 がっかりしたかもしれない・・・なんだか訳アリ樹木。
しかしこの木から今の和ナシを見出したのは人。 人のすごさも教えてくれるのがヤマナシなのです!二十世紀ナシなどは突然変異で生まれたそうです。
これはすべての樹木に言えるわけで、 まずいという木でも、 「あれ?うまい!」ってことが起こりうるという宝探しのような出来事なのです。
体験・遊び
ヤマナシの果実酒はおいしいようです。
関わりが深い生き物
花にはいろいろな昆虫が訪れ、 受粉の手伝いをします。