安馬谷里山

シバヤナギ

里山の生活に役立ってきたヤナギ

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特徴

関東地方の南部から東海地方の、 乾燥した崖地や斜面、 岩場に生える背の低いヤナギです。
「柴(しば)」にするヤナギという意味で名前につきました。 昔話で「おじいさんは山へ”しばかり”に」の「しば」はというのは、 燃やして使う薪や、 垣根や囲いを作るための細い木を意味しました。 シバヤナギもそうやっておじいさんに「しば」として採られた木の一つだったと思われます。

みんなの投稿

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

株元から細い枝をたくさん出す「株立ち」(かぶだち)という樹形です。 斜面や崖地で枝を垂らすように生えています。

  • 林縁で、 長めの枝を垂らしている
    写真 / MayaN

  • 明るい斜面で登山道に張り出している
    写真 / Tamacha

  • 公園のこんもりした樹形。 風に吹かれ、 見える葉裏が白い
    写真 / Tamacha

両面とも毛はなくツルツルしていて、 先はするどくとがった葉ですが、 少し違う形のものもあります。 縁には細かいギザギザがあります。

  • ギザギザはけっこうするどい
    写真 / MayaN

  • 新しい葉には少し毛があるが、 やがてなくなる
    写真 / MayaN

  • 葉の裏は白っぽい
    写真 / Tamacha

  • 葉のつけ根には小さな「托葉」(たくよう)が2つづつある
    写真 / Tamacha

春に、 小さな花が集まって長さ3〜9cmのひものような形になった「花序」(かじょ)を垂らします。 雄花は雄株に、 雌花は雌株につきます。

  • 雌株の雌花
    写真 / MasakoT

  • 葉と花を同時に出している
    写真 / Tamacha

初夏にかけて実は熟し、 茶色くなって割れると中からふわふわの毛とともに種が出てきます。

  • 雌花から若い実へ
    写真 / MayaN

幹・枝

幹は白っぽい黒〜茶色で、 新しい枝は黄色っぽい茶色です。

  • 葉のついた新しい枝は茶色い
    写真 / MayaN

  • 葉が出ているところで少しうねうねと曲がる
    写真 / Tamacha

冬芽・葉痕

枝先の芽と、 それより下の方の芽の大きさはほぼ同じ大きさで、 赤い1枚の芽鱗に包まれます。 葉痕はV字形で維管束痕は3つあり、 お顔に見えます。

  • 枝に沿うようにつき、 とがっていて目立つ芽
    写真 / Tamacha

  • とんがり帽子をかぶったお顔は枝から少し飛び出す
    写真 / Tamacha

名前の由来

「柴(しば)」にするヤナギという意味です。 昔話で「おじいさんは山へ”しばかり”に」というのは、 燃やして使う薪や、 垣根や囲いを作るための細い木をとりに行くという意味です。 「芝生(しばふ)」の「芝」ではないのですね。

性格

ヤナギの仲間ですが、 ネコヤナギのように花芽がふわふわでもないし、 シダレヤナギのようにサラサラゆれる枝でもないし、 ひかえめな感じ。 でもよく見ると、 葉っぱのギザギザはけっこうするどいし、 冬芽は赤くてツルツルだし、 いいもの持ってる。 それに、 乾燥した斜面や岩場で強く生きています。 見習いたい子です。

  • 写真 / Tamacha

関わりが深い生き物

花は腺体というところから蜜を出し、 ハチやハエなどの昆虫をおびき寄せます。

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見られる場所

安馬谷里山 基本情報