カマキリのお腹の中で育ったハリガネムシは、 成体になるとカマキリに水に入るように誘導します。 ハリガネムシは水中で産卵し、 ふ化した幼生は水生昆虫の幼虫に寄生します。 水生昆虫の幼虫が羽化し陸に飛び立つと、 カマキリ(など)に食べられます。 ハリガネムシはカマキリのお腹の中で大きく育ちます。

ハリガネムシ
カマキリを操るクネクネした寄生虫
特徴
ハリガネムシの仲間は日本に十数種おり、 水中では水生昆虫に、 陸上ではカマキリ、 カマドウマなどに寄生します。 夏~冬、 ハリガネムシが宿主から脱出して、 水の中をクネクネしている姿が見られます。
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
ハリガネムシの一生
わなにかかるカマキリ
ハリガネムシに操られたカマキリは、 水面の水平偏光(波の振動が水平方向に偏った光)に引き寄せられて水に飛び込むことが知られています。 アスファルト道路も水平偏光を反射します。 カマキリは水面と間違えて道路に向かい、 多くが命を落とします。