アケボノソウ

秋の山野で出会いたい清楚な白い花

  • 黄白色の花が秋に咲く。 花冠裂片に2個ずつある黄緑色の丸い蜜腺溝に昆虫がやって来る。 裂片の先の方には黒い斑点がある。
    写真 / 2022.9.5 長野県八ヶ岳自然文化園 IsaoW

  • 平開する花冠裂片は5裂することが多いが、 4裂するものもよく見られる。 がくや雄しべの数は裂片の数と同じになる。
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

  • 対生の葉の葉腋から分枝が出て、 その先端に数個の花がつく。
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

  • 葉は先がとがり、 毛はなく全縁、 3脈が目立つ。 はじめ大きな根生葉があるが、 花時にはなくなる。
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

  • 花粉が出る前の花。 雌しべの柱頭の先は閉じている。
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

  • 蜜にハエやアブの仲間がやってきて花粉を運ぶ。
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

  • 花が咲き終わると花冠が閉じてくる。 雌しべの柱頭の先は2つに開いている。
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

  • アケボノソウの花に群がるアリ。 体の小さいアリは花粉媒介とはちがう役目があるのだろうか?
    写真 / 2022.10.16 茨城県筑波山 htanaka

特徴

ほのぼのと明ける夜明け、 曙(あけぼの)の空を連想させるような白い花で人気のある野草です。 花びらの表面にあふれる蜜にやって来る昆虫を観察するのも楽しみです。
  
タイプ : リンドウ科センブリ属の一年草または越年草
大きさ : 高さ30-120cm、 葉の長さ5-12cm
花の時期 : 8-11月
生育場所 : 山野のやや湿った場所
分布 : 北海道~九州 中国~東ヒマラヤ

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

執筆協力 : 田中ひとみ