二酸化炭素、 熱、 振動に反応して、 吸血する動物に近づきます。
口吸盤の奥に細かい歯のついた3つの顎があります。 この顎と歯で、 皮膚に食いついて吸血します。
唾液中に麻酔成分が含まれるため、 咬まれても痛みを感じないことが多いです。
吸血時には、 血液の凝固阻止作用をもつ成分を出すため、 吸血後もしばらくの間、 流血が続きます。
大型個体の吸血時間は、 1時間以上に及ぶことも。 満腹になると、 自然に落下します。
特徴
雨の日や湿度の高い夏の日、 ジメっとした林道や沢沿いで出会うニホンヤマビル。
身体の前後に2つの吸盤(口吸盤と尾吸盤)があり、 シャクトリムシのように動きます。
ニホンヤマビルの分布は、 古くは江戸時代の書物にみられ、 山奥のごく狭い範囲に限られていたようです。
近年では、 シカなどの野生動物の分布拡大にともない、 全国的に吸血被害が多数報告されるようになりました。
大きさ : ~ 40 mm
食べ物 : 両生類や哺乳類の血液
見られる時期 : 4月~10月ごろ
分布 : 秋田県から屋久島までの本州、 四国、 九州
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
「吸血」に関する豆知識
注意点
ニホンヤマビルは、 地面から脚や体に這い上がってきます。 長靴に塩水や忌避剤を塗るなど、 足元のヒル対策をしてください。