渡辺綱が夜中に平安京の北にある一条戻橋(いちじょうもどりばし)を通りかかりました。 すると美女に、 夜も更けて恐ろしいので家まで送ってほしいとたのまれました。 この美女やばいかもとおもいながらも馬にのせてあげました。 美女は鬼の姿になり渡辺綱の髪をつかんで愛宕山にむかって飛んでいきました。 渡辺綱は鬼の腕を切り落として難を逃れました。 渡辺綱の屋敷に腕を置いておくと、 鬼は渡辺綱の義母に化けて腕を取り戻しました。
ラショウモンカズラ
羅生門で切り落とした鬼女の腕。
特徴
大きく突き出した花を、 平安時代の武将 渡辺綱(わたなべのつな)が羅生門(らしょうもん)で切り落とした鬼女の腕にたとえました。 シソ科らしいさわやかな香りがあります。
タイプ : 多年草
大きさ : 高さは15~30cm
花の時期 : 初夏
生える場所 : .山地の湿った場所
分布 : 本州、 四国、 九州
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
平家物語のお話
執筆協力 : 大作晃一