イワヒバは盆栽の世界では「巻柏」と書き、 よく育てられます。 特に江戸時代には赤や黄の模様のあるもの、 枝が大きく曲がるものなどたくさんの園芸品種がつくられました。
このように江戸時代から独自に育種や品種改良された植物のことを古典園芸(こてんえんげい)植物といい、 イワヒバでは200以上の園芸品種が生み出され、 今でも新しい種類が登録されています。
一方で成長がおそくて採集されやすいので、 野生で大きな株はなかなか見られなくなってしまいました。
イワヒバ
江戸時代にたくさんの園芸種がつくられた
特徴
岩場に生える針葉樹の檜葉(ひば)のような形のシダ植物。 中心からたくさんの枝を広げ、 そこに小さな葉をびっしりつけます。 花は咲かず、 枝先に胞子のう穂をたまにつけます。 日照りが続くと、 枝を丸めて水が出ていくのを防ぎます。
大きさ : 幅10~40cm、 葉の長さ約2mm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 山地の岩場
分布 : 北海道南部、 本州、 四国、 九州、 琉球、 小笠原、 朝鮮、 台湾、 中国、 東南アジア、 極東ロシア
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
