イワヒバ

江戸時代にたくさんの園芸種がつくられた

  • 山地の岩場を好む。
    写真 / 2021.6 埼玉県 S.Ikeda

  • 30cmくらいの大きな株。
    これは黄色っぽくなる園芸品種。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 茎や根がたくさん合わさって1本の太い幹のようになる。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 乾いた時期が続くと枝を丸める。
    水をあげると数日で元に戻る。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • いくつかに枝分かれする。
    小さな葉をびっしりつける。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 枝。
    上に2列、 左右に一列ずつ似た形の葉をつける。
    フチには小さな鋸歯がある。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 枝裏。
    うすい緑色。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 枝先。
    胞子のう穂をつける。
    この中で胞子をつくる。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

特徴

岩場に生える針葉樹の檜葉(ひば)のような形のシダ植物。 中心からたくさんの枝を広げ、 そこに小さな葉をびっしりつけます。 花は咲かず、 枝先に胞子のう穂をたまにつけます。 日照りが続くと、 枝を丸めて水が出ていくのを防ぎます。
 
大きさ : 幅10~40cm、 葉の長さ約2mm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 山地の岩場
分布 : 北海道南部、 本州、 四国、 九州、 琉球、 小笠原、 朝鮮、 台湾、 中国、 東南アジア、 極東ロシア

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。

古典園芸として

イワヒバは盆栽の世界では「巻柏」と書き、 よく育てられます。 特に江戸時代には赤や黄の模様のあるもの、 枝が大きく曲がるものなどたくさんの園芸品種がつくられました。
 
このように江戸時代から独自に育種や品種改良された植物のことを古典園芸(こてんえんげい)植物といい、 イワヒバでは200以上の園芸品種が生み出され、 今でも新しい種類が登録されています。
 
一方で成長がおそくて採集されやすいので、 野生で大きな株はなかなか見られなくなってしまいました。

Language Settings

Select display language

Select audio language

Notes:
Some walking routes may also offer voice guides in other languages.
If a voice guide is not available in your selected language, it will be provided in Japanese or English.