オニノヤガラ

湿った林の中、 矢が突き立った形

  • 20 - 50個の黄褐色の花を茎の先端に段々につけ、 下方から開花する。
    写真 / 2023.07.03 長野県原村 I. Watanabe

  • ガクが3個、 合体して帽子のような形になる。
    写真 / 2023.07.03 長野県原村 I. Watanabe

  • 受粉すると花弁が閉じて、 中でタネが成熟する。
    写真 / 2023.07.17 長野県原村 I. Watanabe

  • 栄養はキノコからもらうため、 葉は不要。 茎には退化した葉の痕跡が残る。
    写真 / 2023.07.17 長野県原村 I. Watanabe

  • 種が成熟してきている。
    写真 / 2023.07.31 長野県原村 I. Watanabe

  • 殻が開いて、 種がこぼれ落ちている。
    写真 / 2023.07.31 長野県原村 I. Watanabe

  • 完全に種が零れ落ちて、 スカスカになった。
    写真 / 2023.08.15 長野県原村 I. Watanabe

特徴

地面にグサッと突き立ったような姿は、 まさに鬼が持っている太く大きい矢のような形に似ています。

タイプ : 多年草
大きさ :  茎長40cm~100cm
花の時期 : 初夏 6月~7月
生える場所 : 山地の樹林下、 湿原
分布 : 北海道、 本州、 四国、 九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

自力で成長するのではなく、 キノコの助けを借りて、 発芽・成長します。

 種子 発芽時にはクヌギタケから栄養をもらいます。 発芽した後、 茎をのばして、 花を咲かせる時期には、 ナラタケの菌糸とつながって、 栄養をもらいます。

  • クヌギタケ 発芽の時には、 クヌギタケから栄養をもらって成長する。
    写真 / 石川県 石川県農林総合研究センター

  • ナラタケ 発芽して、 成長するときには、 ナラタケから栄養をもらう。
    写真 / 石川県 石川県農林総合研究センター

執筆協力 : 渡邉勲