アイ

美しい藍色の染料を秘めた草

  • イヌタデよりもぱっと鮮やかのピンク色、 茎は上部で枝分かれし、 大きな株を形成する。
    写真 / 2023.10.01 長野県原村 I. Watanabe

  • 凛とした姿が美しい
    写真 / Daichi

  • 雄蕊は7~8本
    写真 / 2023.09.29 長野県原村 I. Watanabe

  • 花穂の比較。 左から、 ハナタデ、 アイ、 イヌタデ
    写真 / 2023.09.29 長野県原村 I. Watanabe

  • 茎は褐色 葉鞘に毛
    写真 / 2023.09.24 長野県原村 I. Watanabe

  • 葉は卵形、 波打つ。
    写真 / 2023.09.24 長野県原村 I. Watanabe

  • 葉の裏面。 葉脈が目立つ。
    写真 / 2023.09.24 長野県原村 I. Watanabe

  • 葉の比較 左から、 ハナタデ、 アイ、 イヌタデ
    写真 / 2023.09.29 長野県原村 I. Watanabe

  • 葉が傷つけられると、 葉先が藍色になる。
    写真 / 2023.09.29 長野県原村 I. Watanabe

特徴

古来より青色の染料として大切に育てられてきましたが、 化学染料の登場で、 植栽されなくなりました。 更に、 昭和初期には、 食料を優先させるために藍は栽培禁止になりましたが、 徳島県の職人は密かに栽培を継続、 最近では、 自然素材重視の高まりから、 復活しています。

 
タイプ : 1年草(植栽)
大きさ : 高さは60~100cm 
花の時期 : 7月~10月
生える場所 : 東南アジア原産・植栽(野原、 畦道、 高山)
分布 : 本州(東北南部・太平洋側)、 四国、 九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

有用植物

古来より、 生活に欠かせない多種多様な用途に利用されてきました。 衣服の藍染、 防虫効果あることから貴重な写経用の紙(紺紙)、 耐火性が高いため、 武士が戦闘時につける甲冑の下着、 江戸時代の火消し用半纏、 日本国有鉄道の蒸気機関車乗員の制服などに使用、 解熱、 解毒や抗炎症等の薬用、 最近では、 新型コロナウイルスが人体細胞への侵入を防ぐ働きを持つことが判明、 感染予防薬としての実用化が推進されています。 自然素材重視のこだわりの作品を生み出す人たちも増えています。

  • アイを発酵させて染めた本染めの作品
    写真 / htanaka

  • 生葉の叩き染めに挑戦した作品
    写真 / htanaka

  • 生葉をミキサーで砕いて染めると緑色、 乾燥葉と還元剤を使うと藍色に染まりました。 ちょっとしたアイデアで面白い作品が生まれました。
    写真 / htanaka

執筆協力 : 渡邉勲