ヒメウズ

小さな花を虫眼鏡で観察しよう

  • 全体に細くて繊細な姿
    写真 / 2023.4.1 千葉市泉自然公園 kei

  • 群落を作っている
    写真 / 2023.4.1 千葉市泉自然公園 kei

特徴

草の高さは10~30cmと小さく、 細い茎の先に5mmほどの小さな白い花を下向きに咲かせます。 花はオダマキに似ており、 白い部分は花弁でなくがく片で、 内側の黄色い部分が花弁です。
 
タイプ : キンポウゲ科の多年草
大きさ : 高さ 10-30cm、 花の直径 5mm前後
花の時期 : 3-4月
生育場所 : 林縁や道端の少し湿った場所
分布 : 本州(関東地方以西)、 四国、 九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

暑い夏は地下で休眠する

ヒメウズは多年草で、 冬の間は地面に張り付くように葉を茂らせて光合成をおこない、 3月ごろに花茎を伸ばして小さな花を咲かせます。 5月には種子を落とし、 地上部は枯れて、 秋の終わりごろまで地下で休眠する生活をしています。

  • 冬の間は茎をのばさない
    写真 / 2024.3.10 千葉市泉自然公園 kei

  • 春が近づくと花茎を伸ばす
    写真 / 2024.3.10 千葉市泉自然公園 kei

名前の由来

漢字で姫烏頭と書きます。 姫は「小さな」という意味、 烏頭はトリカブトを指します。 袋果(袋に種子が入っている)である点がトリカブトに似ていて小型の植物という意味です。

  • 花はオダマキに似ている
    写真 / 2023.4.1 千葉市泉自然公園 kei

  • 果実はトリカブトの果実に似ている
    写真 / 2023.4.1 千葉市泉自然公園 kei

執筆協力 : 迫一慶