ヤマトシロアリ

木を分解する大家族集団

  • 羽アリ。 体は黒く、 はねは4枚同じ大きさ。
    オスとメスがいる。
    写真 / 2017.5.7 千葉市花見川区 YoshiakiK

  • ワーカー(働きアリ)。 オスとメスがいる。
    巣作りや幼虫の世話をする。
    写真 / 2017.3.16 千葉市花見川区 YoshiakiK

  • ワーカー。 触角は数珠状。 乳白色ではねがない。
    写真 / 2020.1.10 千葉市花見川区 YoshiakiK

  • 兵アリは、 大あごが発達し、 頭部が褐色で円筒形。 巣を守る。
    写真 / 2019.3.24 千葉市花見川区 YoshiakiK

  • 朽ち木にいるワーカー。
    巣の中の9割以上がワーカー。
    写真 / 2018.4.24 千葉市若葉区 MasakoT

特徴

シロアリはゴキブリに近い仲間です。 ヤマトシロアリは朽ち木、 石の下、 人家など、 暗くて湿った場所に巣を作ります。 シロアリは女王、 王、 ワーカー(働きアリ)、 ソルジャー(兵アリ)、 ニンフ(羽アリになる)がそれぞれ役割分担をしている家族集団です。
 
大きさ : 体長3.5~7.5mm 女王アリ11~15mm
食べ物 : 木材
見られる時期 : 一年中
分布 : 全国

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

羽アリの群飛

4~5月、 雨の翌日、 快晴の日の午前中、 巣から多数の羽アリ(オスとメス)が出てきます。 出会ったオスとメスははねを落とし、 新しい巣をつくり、 創設王と創設女王になります。 シロアリの創設王はとても長生きです(数十年)。

シロアリのはたらき

シロアリのほとんどは熱帯や亜熱帯に生息し、 日本は分布の北限になります。 人に被害をもたらすものはごく限られた種類でしかなく、 大部分は木材など枯れた植物を分解することで、 生態系の中で大きな役割を果たしています。 ヤマトシロアリは腸に数万の原生動物を住まわせ、 原生動物の力を借りて木を分解します。