フォークロアパークコース@結縁寺フットパス

熊野神社

結縁寺村の鎮守社

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階段を上った先、 台地の縁にひっそりと鎮座する熊野神社は、 結縁寺村の鎮守社として人々に崇敬されてきました。 創建の年代は明らかではありませんが、 1849年に鳥居が建立されたと伝えられています。 しかし、 その鳥居は東日本大震災によって倒壊し、 現在の鳥居はその後に再建されたものです。 境内には素朴な本殿が佇み、 拝殿は設けられていません。 それでも、 神社は立派な鎮守の森に包まれ、 今なお静かで厳かな雰囲気をたたえています。

事退男神

祭神の事解男神(コトサカノオノミコト)は日本神話に基づき、 イザナギ命が黄泉(よみ)の国から逃げ出す際、 決別の誓いとして吐いた唾を「掃き払った」ところから生まれたと伝えられている。 こじれた関係を修復し、 悪縁を断ち切って新たな良縁を結ぶなど、 問題解決の御利益に長けた、 頼もしい男の神とされている。

鎮守の森

谷底から見上げると、 その神社が鬱蒼とした森に完全に囲まれているのがわかる。 2023年、 「鎮守の森」とも呼ばれるこの森を調べるため、 神社の氏子たちと「結縁寺里山保存会」のメンバーたちが「毎木(まいぼく)調査」を行った。 すべての樹木の木の種類を特定し、 幹回りを測定して「樹木地図」を作成した。

毎木調査の結果 : 巨木が優占

毎木調査の結果、 鎮守の森は幹周り200cm級のスダジイやアカガシによって優占されていることが分かった。 これらの大木は上部で葉を密に茂らせ、 発達した林冠を形成して太陽光を遮っている。 その故、 森の内部は一年を通して昼でも薄暗いが、 ヤブツバキやシロダモ、 モチノキ、 アオキ、 ヤツデなど、 暗い環境に適応した中高木や低木が数多く生育している。 さらに、 林床にはマンリョウやヤブコウジなどの小低木に加え、 ヤブランやジャノヒゲなどの草本植物も見られる。 このように、 鎮守の森は明瞭な垂直構造を示している。 鎮守の森の古木には、 フクロウが営巣するのに適した洞が形成されている。

地域の天然林

この垂直構造と構成種から、 この鎮守の森は「ヤブコウジ・スダジイ林」と呼ばれるタイプの照葉樹林であると判断された。 このタイプの森林は暖温帯に成立し、 北総地域をはじめ南関東を代表する天然林の一つと考えられている。 鎮守社の社殿を囲む鎮守の森は、 本来、 祭神にとっての聖域として大切に保護されてきたものであり、 規模は小さいながらも地域本来の自然植生を残している。 また、 自然環境としての価値だけでなく、 貴重な文化遺産としての価値も有している。

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