ソシンロウバイ

真冬(まふゆ)の風景(ふうけい)を明るく(あかるく)照らす(てらす)花(はな)

木(き)の自己(じこ)紹介(しょうかい)
樹木(じゅもく)クイズ

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特徴(とくちょう)

黄色い(きいろい)花(はな)は冬枯れ(ふゆがれ)の風景(ふうけい)を明るく(あかるく)します。甘い(あまい)香り(かおり)が強く(つよく)、この香り(かおり)で数少ない(かずすくない)虫(むし)を招き(まねき)ます。
ロウバイよりも花(はな)が大きく(おおきく)、花(はな)(花(はな)被(ひ)片(かた))の内側(うちがわ)が黄色(きいろ)であるのが特徴(とくちょう)です。

みんなの投稿(とうこう)

以下(いか)の情報(じょうほう)は、関東(かんとう)地方(ちほう)を基準(きじゅん)にしています。エリアによって1ヶ月(かげつ)くらいの差(さ)があります。

樹(き)形(がた)

落葉(らくよう)低木(ていぼく)樹(じゅ)であり、人(ひと)よりやや高い(たかい)くらいの高(たか)さ(2～5m)になります。

冬(ふゆ)の姿(すがた)。花(はな)が咲く(さく)と冬枯れ(ふゆがれ)の風景(ふうけい)の中(なか)で明るく(あかるく)かがやき、良い(よい)香り(かおり)を放つ(はなつ)。
写真(しゃしん) / MayaN
夏(なつ)、葉(は)の茂る(しげる)様子(ようす)
写真(しゃしん) / MayaN
秋(あき)の黄葉(こうよう)は、真っ(まっ)黄色(きいろ)で目(め)をひく
写真(しゃしん) / MayaN

葉(は)

表面(ひょうめん)はざらざらで触る(さわる)と紙(かみ)を触っ(さわっ)ているような独特(どくとく)な触り(さわり)心地(ごこち)です。
対生(たいせい)(茎(くき)に2枚(まい)ずつ向かい合っ(むかいあっ)て葉(は)が付く(つく)）です。
葉(は)は卵(たまご)形(がた)または長(ちょう)楕円(だえん)形(がた)をしています。先端(せんたん)は尖り(とがり)、鋸歯(きょし)（葉(は)の縁(えん)のギザギザ）はありません。

表面(ひょうめん)はざらついている
写真(しゃしん) / MayaN
先端(せんたん)は尖り(とがり)ふちにギザギザはない
写真(しゃしん) / MayaN

花(はな)

１～2月頃(つきごろ)に、葉(は)よりも先(さき)に、香り(かおり)のある黄色い(きいろい)花(はな)をつけます。
ロウバイよりもやや大きく(おおきく)、花(はな)の中央(ちゅうおう)部(ぶ)まで黄色い(きいろい)のが特徴(とくちょう)です。
（ロウバイは、花(はな)の中央(ちゅうおう)部(ぶ)が暗(くら)褐色(かっしょく)になります。）

１～2月頃(つきごろ)に香り(かおり)のある黄色い(きいろい)花(はな)をつける。
写真(しゃしん) / MasakoT
咲き(さき)始め(はじめ)の花(はな)(右(みぎ)）と時間(じかん)のたった花(はな)(左(ひだり)）。時間(じかん)がたつと雄しべ(おしべ)は閉じ(とじ)て中心(ちゅうしん)に集まる(あつまる)。
写真(しゃしん) / MasakoT
花びら(はなびら)が半(はん)透明(とうめい)で、光(ひかり)が差す(さす)とやわらかく輝く(かがやく)。
写真(しゃしん) / MayaN
ソシンロウバイとロウバイの花(はな)。
花(はな)(花(はな)被(ひ)片(かた))の内側(うちがわ)がソシンロウバイは黄色(きいろ)です。
写真(しゃしん) / MayaN・MasakoT

実(み)

実(じつ)(偽(にせ)果(はて))は、木(き)のように固く(かたく)、表面(ひょうめん)は細かい(こまかい)毛(け)が生え(はえ)ていてビロードです。中(なか)にはゴキブリの卵(たまご)そっくりの種(たね)(そう果(はて))が入っ(はいっ)ています。

ビロードのような質感(しつかん)の実(じつ)(偽(にせ)果(はて))。先端(せんたん)には雌しべ(めしべ)の痕(あと)が残る(のこる)
写真(しゃしん) / MayaN
実は(じつは)長い(ながい)間木(まぎ)に残り(のこり)、からからに乾い(かわい)た状態(じょうたい)になる。
写真(しゃしん) / MasajiT
実(み)の中(なか)には５～20個(こ)のかたい種(たね)(そう果(はて))が入っ(はいっ)ている。これがゴキブリが産む(うむ)卵(たまご)鞘(さや)（らんしょう）（卵(たまご)が複数(ふくすう)入っ(はいっ)ている堅い(かたい)さや状(じょう)のもの）にそっくり！
写真(しゃしん) / MayaN

幹(みき)

灰(はい)褐色(かっしょく)の幹(みき)で小さな(ちいさな)皮(かわ)目(め)(ひもく)が縦(たて)に断続(だんぞく)的(てき)に並ん(ならん)でいます。

皮(かわ)目(め)（ひもく、樹皮(じゅひ)にあいた穴(あな)）が目立つ(めだつ)
写真(しゃしん) / MayaN
灰(はい)褐色(かっしょく)の幹(みき)
写真(しゃしん) / MayaN
小さな(ちいさな)皮(かわ)目(め)(ひもく)が縦(たて)に断続(だんぞく)的(てき)に並ん(ならん)でいる
写真(しゃしん) / MayaN

冬芽(とうが)

対生(たいせい)(茎(くき)に2枚(まい)ずつ向かい合っ(むかいあっ)て葉(は)が付く(つく))です。卵(たまご)形(がた)をしています。
花芽(かが)はほぼ球形(きゅうけい)に近く(ちかく)、どちらの芽(め)にも毛(け)が生え(はえ)ています。

2個(こ)セットになった頂(いただき)芽(め)（枝(えだ)の先端(せんたん)にある冬芽(とうが)）。毛(け)が生え(はえ)ている。
写真(しゃしん) / MasakoT
成長(せいちょう)を始め(はじめ)た冬芽(とうが)。先(さき)が伸び(のび)てきた。
写真(しゃしん) / MasakoT

名前(なまえ)の由来(ゆらい)

「ロウバイ」は、花びら(はなびら)が「蝋細工(ろうざいく)の梅(うめ)」のようであるためにこの名(な)になったと言わ(いわ)れています。
また、ソシンは「素(もと)芯(しん)」と書き(かき)、園芸(えんげい)では「花(はな)の芯(しん)まで同じ(おなじ)色(いろ)であること」を指し(さし)ます。

性格(せいかく)

ロウバイの品種(ひんしゅ)なので、見かけ(みかけ)はロウバイより洗練(せんれん)されています。もともとは太古(たいこ)の時代(じだい)に生まれ(うまれ)た樹木(じゅもく)なので、実(み)の形(かたち)など原始(げんし)的(てき)な雰囲気(ふんいき)です。長く(ながく)生き残っ(いきのこっ)てきただけあって、どんな場所(ばしょ)でも割(わり)と順応(じゅんのう)してなかなかしぶとく頑張り(がんばり)ます。

不思議(ふしぎ)な形(かたち)の実(み)
写真(しゃしん) / minaei

体験(たいけん)・遊び(あそび)

枝(えだ)を切っ(きっ)て水(みず)につけると樹液(じゅえき)が出(で)ます。でも明るい(あかるい)場所(ばしょ)では見え(みえ)ません。薄暗い(うすぐらい)場所(ばしょ)で、 UVライトなどの紫外線(しがいせん)の多い(おおい)光(ひかり)を当てる(あてる)と見る(みる)ことができます。枝(えだ)の樹液(じゅえき)で紙(かみ)に文字(もじ)を書い(かい)てUVライトを当てる(あてる)と、光る(ひかる)文字(もじ)になります。この樹液(じゅえき)が何(なに)かはわかっていません。
紙(かみ)は蛍光(けいこう)剤(ざい)が入っ(はいっ)ていない紙(かみ)を使い(つかい)ましょう。再生(さいせい)紙(し)は蛍光(けいこう)剤(ざい)が入っ(はいっ)ていることが多い(おおい)ので、紙(かみ)が光っ(ひかっ)て文字(もじ)が目立ち(めだち)ません。
トネリコの体験(たいけん)・遊び(あそび)参照(さんしょう)

UVライトで照らし(てらし)、水(みず)につけると青く(あおく)光る(ひかる)樹液(じゅえき)が見える(みえる)
写真(しゃしん) / minaei
少し(すこし)薄い(うすい)感じ(かんじ)はするが、書く(かく)ことはできる
写真(しゃしん) / minaei

関わり(かかわり)が深い(ふかい)生き物(いきもの)

花(はな)の香り(かおり)に誘わ(さそわ)れて、ハエ、ヒラタアブ、カスミカメムシなど成虫(せいちゅう)で冬(ふゆ)を越す(こす)虫(むし)たちがやって来(やってき)ます。穏やか(おだやか)で暖かい(あたたかい)日(ひ)、花(はな)にどんな虫(むし)がやって来る(やってくる)のか観察(かんさつ)してみましょう。