21世紀の森と広場

ガクアジサイ

元祖アジサイ

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特徴

梅雨時に可愛い花をさかせますが、 花びらに見えているのはガクで、 本当の花は真ん中にかたまっている小さな花です。 花(ガク)の色はリトマス試験紙と反対で、 酸性の土なら青、 アルカリなら赤。 知らない人が割といますが、 葉は毒で食べてはいけません。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

ガクアジサイは低木で、 太い幹にはならず、 下から新しい枝を出して、 数年たった古い枝と交代していきます。

  • 根元から横へ広がる樹形
    写真 / MayaN

対生(同じ場所から2枚ずつ葉がつく)です。
葉は光沢があり、 てかてかしています。 触ると冷たい感触です。

  • みずみずしい新葉
    写真 / MasakoT

  • 晩秋の葉っぱの様子
    写真 / MasakoT

本当の花は中心に集まる小さな花です。 虫たちに来てもらえるように、 小さな花のまわりに大きな装飾花をつけてアピールしています。 装飾花の、 花びらに見えるところはガクで、 花びらではありません。
花(ガク)の色はリトマス試験紙と反対で、 酸性の土なら青、 アルカリなら赤になります。

  • 周りの花は装飾花
    写真 / MayaN

  • 中心部にある小さな花が集まって咲く
    写真 / MayaN

  • 花が終わると、 虫たちへの看板の役目の装飾花をふせて、 店じまいします
    写真 / MayaN

  • アジサイの色はリトマス試験紙と反対

つの2本の小さな実がなります。

  • 中心にある緑の若い実
    写真 / MayaN

幹・枝

中に白いスポンジのような髄があり、 そこはやがて空洞になります。 枝を早く太く大きくしたいので、 安普請なのですが、 中が無くてもパイプのようにわりと強度があります。

  • 白い髄はやがてなくなり、 空洞になります
    写真 / minaei

冬芽・葉痕

赤紫色の芽は、 裸の2枚の葉がぴちっと合わさったように閉じています。 葉が取れた痕はハート形で色白のお顔のようです。

  • 2枚の葉が合わさったように閉じている。
    目と口に見えるのは維管束痕。
    写真 / Tamacha

  • 枝の下の方にも素朴なお顔が。
    写真 / Tamacha

  • おとぼけ顔の葉痕が縦に並ぶ。
    写真 / MayaN

  • 芽は背中合わせについている。
    写真 / Tamacha

人との関わり

ガクアジサイからセイヨウアジサイなど多くの品種が生まれています。 すべて装飾花のアジサイ(ホンアジサイ)もガクアジサイから生まれました。

  • 装飾花が八重の品種
    写真 / MayaN

  • 装飾花のガクが和紙のような感じのする品種
    写真 / MayaN

名前の由来

本当の小さな花のまわりを装飾花が囲む様子が、 額縁のようなのでガクアジサイとなったようです。 アジサイの語源は集まる(あず)、 藍色の花(さあい)と言われています。

  • 額縁のような装飾花
    写真 / MayaN

体験・遊び

ガクアジサイなどアジサイの仲間は挿し木が簡単です。 花のない枝を切り、 植木鉢の土にさしてみましょう。 乾かないように水やりをすれば、 意外と簡単に根がはえてきます。

  • 元気のいい枝を切って土にさす
    写真 / minaei

  • 挿し木をした翌年花が咲きました
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

花にはハチやヒラタアブなどいろいろな昆虫がやって来ます。
ハバチの幼虫が葉を食べます。

  • 花粉を食べるヤブキリ。
    写真 / MasakoT

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執筆協力 : 岩谷美苗

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