自然の山地に生えます。また農家や寺の庭先に良く植えられてきました。
成長は非常にゆっくりで、直径1mの木も樹齢300年と言われます。


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カヤの特徴
漢字で「榧」と書きます。カヤはとても長生きな木なのですが、成長はとても遅く、直径1m以上になるのに300年以上の歳月を必要とすると言われています。
カヤの種からは食用の油がとれ、葉は燃やして蚊遣り(蚊をよける)に使われました。人々の生活に役立つ木だったため農家の庭によく植えられました。
以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
葉は固くて先が鋭くとがっており、握ると痛いです。
よく似たイヌガヤの葉は、柔らかく握っても痛くないので見分けがつきます。
葉の裏には2本の白い気孔線が目立ちます。
花
雄花と雌花が別々の木に咲きます(まれに同じ木に両方咲くこともあります)。
実
実は1年半かかって実ります。完全に熟しても緑色です。
落ちると割れて中からアーモンドのような種子が出てきます。この種子は、少しヤニ臭いですが生でも食べられます。炒ると香ばしくてほろ苦く独特の味わいです。
種からとった油は香ばしくおいしいです。
幹
樹皮は細かく裂けます。
冬芽
枝先に3個、お互い直角につきます。
人との関わり
カヤの種からは良質な油がとれ、食用にされてきました。
カヤの材は、固さが程よく、入手が難しいということで、高級品とされます。碁盤や将棋盤にも使われますが大変高価です。
名前の由来
葉を燃やして、蚊よけにしたことから蚊遣(かやり)と呼ばれ、それがカヤになったといわれています。
その他の情報
カヤの材は、固さが程よく美しいため、奈良時代後期から平安時代前期に盛んだった一木造(いちぼくづくり、一本の木から仏像を彫り出す技法)で仏像をつくるのに使われました。
成長が非常にゆっくりなカヤの大木の多くは、その時代に失われてしまったと考えられます。