津久井湖城山公園

キブシ

春を教えてくれる葡萄みたいな花

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特徴

早春に咲くぶどうの房のような花は、 春のおとづれを教えてくれます。
夏から秋にみのる実も、 鈴なりでよく目立ちます。 この実はお歯黒を作るのに使われました。

みんなの投稿

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

2~4mほどになります。 雑木林や林の縁、 山地の道などの湿り気と日陰のある場所を好みます。 時に高さ7mになるものもあります。

  • ハチジョウキブシ(キブシの変種)
    写真 / hTanaka

  • 杉林の脇に生えるキブシ
    写真 / MayaN

  • 林の縁で手を伸ばすように生える木が多い
    写真 / MayaN

葉の長さは6~12㎝。 楕円形または卵形で先がとがります。 縁にはギザギザがあります。
地域差が大きいです。 →このページ内の「その他の情報」の項目を参照

  • 葉には柄があり互生。 まわりにギザギザがある。
    写真 / MayaN

  • 山間部ではきれいに紅葉する
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 冬にも残る葉もある。
    写真 / MasakoT

雄の木と雌の木があります。 葉が直前の3~4月頃、 枝先に房が伸び鐘形の花が房状に集まって咲きます。
小さな花が房状にあつまってつきます。 集雄花は淡い黄色で、 雌花は雌花より緑がかっていて地味な色をしています。

  • 早春を知らせるキブシの花。 。 房状に咲いて葡萄のよう。 写真は雄花だと思われる。
    写真 / hTanaka

  • 咲き始めの雌花。 緑っぽい。 雌花は花序が短いものが多いが写真のものは長め。
    写真 / ReikoSato

  • 葉の出る前に花がたくさんつくので目立つ
    写真 / MayaN

  • 雄花と雌花の拡大
    写真 / 雄花MakoT,雌花hTanaka

7~10月頃に実をつけます。 はじめは緑色ですが熟すと黄褐色、 最後は黒色になります。

  • たくさんの実がなる
    写真 / hTanaka

  • ごろごろとした実が重たそう。
    写真 / hTanaka

  • 歯抜けのように実がなることも多い。
    写真 / hTanaka

  • 熟すと黄緑色になる
    写真 / 庭木図鑑植木ぺディア

  • 完熟すると中から小さな種がポロポロ出てくる
    写真 / 庭木図鑑植木ぺディア

幹・枝

赤褐色または暗い褐色です。 枝はその年に伸びた枝は緑色か、 赤みを帯びた緑色で、 毛がなく、 光沢があります。

冬芽・葉痕

先がとがり、 2~4個の鱗(芽鱗)に包まれています。 鱗には毛はなく、 赤褐色~暗褐色です。

  • 冬芽
    写真 / MasakoT

  • 花芽は最初上むき。 結構早い時期からついているので、 すぐ咲くのでは?と思ってしまう。
    写真 / MasakoT

  • 花芽は、 冬に入ると垂れ下がる
    写真 / MayaN

  • ハチジョウキブシの花芽。 咲く1ヶ月前。
    写真 / MasakoT

人との関わり

昔は髄を灯篭の中心の柱(灯心)に、 果実に含まれるタンニンをお歯黒に使用していました。

名前の由来

果実をヌルデの虫こぶの五倍子(ぶし=お歯黒の際に使用される虫えい)の代用品としてしばしば使われるため、 木五倍子(きぶし)または豆五倍子(まめぶし)という和名が付いたと言われている。

  • ヌルデの虫こぶ五倍子(ぶし)が木五倍子(きぶし)の語源となった
    写真 / MasakoT

その他の情報

キブシは日本固有種ですが、 さらに地域的な変異が多いのが特徴です。
ナンバンキブシ、 ハチジョウキブシ、 エノシマキブシは、 キブシの亜種とされています。
一方、 小笠原諸島の : ナガバキブシ(葉が厚く、 果実が大きい)は別の種とされています。

  • 亜種のハチジョウキブシの花.
    花が大きく花序が長く見応えがあるので庭園などに植えられる、
    写真 / hTanaka

関わりが深い生き物

春早く咲く花には、 ミツバチ、 ヒラタアブ、 チョウ、 ガ、 甲虫・・・などいろいろな昆虫がやって来ます。
初夏~晩夏、 葉を巻いた揺籃(ゆりかご)があれば、 ウスモンオトシブミを探して見てください。

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