高さ2~5m。 幹はまっすぐ伸びますが、 枝はひょろっと横に広がります。
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特徴
初夏のかわいい花も、 秋から冬に付く宝石の様な実も、 おしゃれな紫色。 森の中で見つけると嬉しくなります。 平安時代の美女で才女と言われた紫式部の名前から名付けられたと言われます。
公園や庭に植えられている近い種類のコムラサキとよく間違われます。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
先と付け根が細くなり、 ひし形っぽい葉っぱです。 対生に付き、 ふちには細かいギザギザがあります。 大きくなった葉っぱには毛が無ありません。
花
あわい紫色で4枚の花弁が付きます。 4本の雄しべと1本の雌しべが花びらから大きくはみ出ています。
実
3~4mmの紫色の丸い実。 秋から冬にかけて陽の光にキラキラ光ってよく目立ち、 秋の森の中を素敵に演出してくれます。 実の中には2㎜くらいの種があります。
幹・枝
丸い皮目が散らばって見つかります。 若い枝には細かい毛がたくさん付いていますが、 時間が経つにつれて毛は無くなります。
冬芽・葉痕
ふさふさの毛でおおわれて白く見えます。 枝の先に大きな冬芽が付き、 枝の側面にも小さな冬芽が付きます。
人との関わり
幹は白色で重く丈夫なので、 ハシやつえ、 大工道具の持ち手として重宝されてきました。
名前の由来
美しい紫色の実を付けるので、 平安時代の美しい文学者、 紫式部に例えられたと言われます。
その他の情報
近い種類のコムラサキとよく間違えられます。
植栽されているのは、 実の付きが良いコムラサキが多く、 一方自然の森でみかけるのはムラサキシキブが多いです。
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性格
コムラサキをムラサキシキブと思っていた人が森のムラサキシキブを見たら、 雰囲気が違います。 なんていうか、 可愛い雰囲気ではなくて、 大きくて強いイメージ。 紫の実もまばらで、 少なめ。 まるで紫式部がガチで執筆活動をしていて、 なりふり構ってない様相です。 コムラサキと違い、 まるで「筆」のような冬芽を見ると、 「ああ、 これが本物のムラサキシキブだ」と思います。 こんな筆で源氏物語を書いたんではないかと想像してみても楽しいですよ。
体験・遊び
ムラサキシキブの紫の実は、 毒ではありません。 食べられますが、 あまりおいしくないです。 数粒サラダの色どりに使うと良いかもしれません。 たくさん実があれば、 お酒につけるとほろ苦い大人のお酒に(コムラサキ参照・近日中に公開予定)
関わりが深い生き物
花に蜜はなく、 花粉をもとめてハナバチがやって来ます。
実はメジロ、 ヒヨドリなどの野鳥が好んで食べます。
葉に食べあとがあれば、 イチモンジカメノコハムシや、 蛾の幼虫(ヨスジノメイガ、 マタスジノメイガ、 マエベニノメイガ、 ムラサキシキブツツヒメハマキなど)がいるかもしれません。
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見られる場所
執筆協力 : 岩谷美苗