細い枝がたくさん生えて、枝先が垂れ下がります。よく伸びるので、しばしば角刈りにされることもあります。

ユキヤナギ
雪のような白い花

ユキヤナギの特徴
春、街中で雪のように健気で白い花を咲かせる木ですが、もともとは川岸の岩場に生え、大雨のだく流に飲まれても負けずに生き続ける強い木です。
以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
細長い葉っぱが交互に枝に付きます。葉のくきがほとんど無く、ふちに小さなギザギザがあります。
花
春、小さくて雪のような白い花を枝いっぱいに咲かせます。
実
種を包んだ5つの袋が集まって付き、5~6月に茶色くなり種をはじき飛ばします。
幹
赤茶色の若い枝は、始めは白くてやわらかい毛があり、次第に無くなっていきます。
古い枝は灰色がかっていて少しボコボコしています。
冬芽
2~8個の赤紫色か緑色の鱗片(りんぺん)という器官に守られます。
人との関わり
各地で庭木として育てられ、それが野生化して自然に生えているとも言われます。
小さな花や葉のひかえめな姿や、しなやかな線を描く枝は、切り花では優れた引き立て役として使われます。
名前の由来
雪のような白い花を付け、柳のような葉を持つ木なのでユキヤナギと名付けられました。
その他の情報
シジミバナはそっくりな樹形で白い花ですが、八重咲きの種類です。
性格
ユキヤナギは日当たりのよい河原などの岩場が故郷です。どんな土でも文句を言わずに、それぞれの場所で生きて増えます。どこでも熟睡できて、狭い場所で「落ち着くわー」と言うタイプかも?
学校でも庭木としてよく植えられ、花はひかえめで、わき役ながら「かわいい」「きれい」と言われます。
しかし、種で増えるのは時間がかかり、不器用な面もあります。もしも枝がぎゅうぎゅうになってきたら根元あたりで全部切っても丈夫に育つので、暖かくて日当たりがよい場所で、にょろにょろと好きに枝を出させてあげましょう。
体験・遊び
花はいろんな香りがあり、香りの感想は人それぞれです。ユキヤナギの花は、「ABCマートのにおい」という子がいました。確かにそんな香りがします。花が咲いたらどんな香りがするか、感想を教え合うと面白いですよ。ただし、まったく香りがしないユキヤナギもありますので悪しからず。
ユキヤナギの見られる場所
執筆協力 : 岩谷美苗