千葉市都市緑化植物園

ゴマキ

ゴマの香りの葉

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特徴

ゴマギとも呼ばれます。
ガマズミに近い仲間で日本にだけ自然に生えている日本固有種の木です。 葉をもむとゴマ油の香りがします。 春に白くて小さな花をたくさん付けて、 夏にみのる赤い実はとても目立ちます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

よく枝分かれし、 荒々しい感じの樹形になります。 高さ7mほどになります。

ゴマ油の香りがする葉っぱは、 ごわごわした手ざわりで硬い感じがします。 葉脈は葉っぱのふちまで真っ直ぐにのびて、 デコボコが目立ちます。 葉の表には毛がありませんが、 葉の裏には葉脈の上に毛があります。

  • 葉の表には光沢があり対生に付く
    写真 / HitomiT

  • 側脈は6~12対。 ゴマの香りは枯葉でも匂う
    写真 / MayaN

  • 葉の先の方に鋸歯がある
    写真 / HitomiT

  • 新芽も葉脈がはっきりしている
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

直径8mmくらいの白い花をたくさん付けます。 花びらは5枚で雄しべも5本です。 枝先にピラミッド状に付き、 真ん中の方から順々に咲いていきます。

  • 雌しべは1本。 雄しべは花から飛び出している
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 始め蕾は集まって付く
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • ぷっくり膨らんでくる蕾
    写真 / MayaN

  • 緑色の花柄は対生
    写真 / MayaN

  • たくさんの花を付けるので甘い香りも強い
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

1cmほどの細長い円形の実。 8~10月に赤くなり、 熟すと黒くなります。 実が付く枝も赤くなります。

  • 長さ8~10㎜の細長い円形の実
    写真 / MayaN

  • 扁平な小判型から円柱状になる
    写真 / HitomiT

  • 枝の方が実よりも早く赤くなる
    写真 / MayaN

  • 花同様、 中央から順々に実が付く
    写真 / MayaN

幹・枝

若い枝は緑色で白い毛が生えますが、 次第に毛が無くなり茶色~黒っぽい灰色になります。 幹は灰色っぽい茶色です。

  • 幹は裂けない
    写真 / MayaN

冬芽・葉痕

冬芽を包む芽鱗は4枚あります。 外側の2枚は早く落ちてしまいますが、 内側の2枚には毛があり、 大切に新芽を守ります。

  • 葉痕の維管束痕は3つで、 ちょっとにっこりしたお顔に見える
    写真 / MasakoT

  • 枝先の芽は、 長さ5~7㎜と大きく目立つ
    写真 / MasakoT

名前の由来

葉や枝がゴマの油においがすることから名前が付きました。

その他の情報

本州の日本海側には高さ2m程になるマルバゴマキ(別名オオバゴマキ、 ヒロハゴマキ)が低い山に群生しています。 名前のとおり葉が丸く、 大人の手よりも大きくなります。

  • ゴマギと違い低木
    写真 / MayaN

  • ゴマギより葉が丸く大きい
    写真 / MayaN

性格

河原の日当たりのよい場所が好きな木です。
庭木の利用は割とめずらしく、 庭で見かける木は、 たまたま種を鳥が運んだのか、 植物好きなお家なのかもしれません。
人にとってゴマギの葉のゴマの香りは良い香りですが、 葉を食べようとする生き物にとっては食欲減退のにおいかも?虫や動物に食べられないように新葉は特に香り、 新しい葉を守っています。

体験・遊び

葉をつまんだ指をかいでみよう!ごませんべいの良い香りがします。 特に新しい葉っぱの香りが強く、 秋には弱くなります。
大きくなった木は全く匂いが無い木もあります。 強烈な匂いは葉を食べられなくするためだと思われるので、 大きくなったら匂いが必要なくなるのかもしれません。

  • 幼木はゴマの香りが強い
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

花にはミツバチなどの昆虫が訪れます。
実は野鳥にとって美味しくないのか、 つついてもあまり食べないようです。

  • 硬い葉の割には食べたあとを見かける
    写真 / MayaN

執筆協力 : 岩谷美苗

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