泉自然公園

ハナイカダ

葉のど真ん中にお花

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特徴

花や実が葉の真ん中に咲く珍しいタイプの木です。 名前も、 花の咲く時期の葉っぱを「花が乗った筏」として見立てたことから名付けられました。
晩夏から秋にかけて雌の木になる実はピカピカして黒真珠のようです。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ1~3m程になります。
幹や枝をたくさん出し株立ちの樹形になります。

  • 枝先に葉をたくさん付けて茂る
    写真 / MasakoT

真ん中に花や実が付く広い楕円形の葉っぱが互生に付きます。
ギザギザの先っぽは細く糸状になります。

  • 両面無毛でしばしば光沢がある
    写真 / htanaka

  • 葉の付け根に白くて小さい托葉が付く。 新芽は特にギザギザの糸っぽさが際立つ
    写真 / MasakoT

  • 真ん中には花や実がついた痕が残りその位置までの主脈が太い
    写真 / htanaka

  • 芽吹きの時には既に花芽が付いている
    写真 / MasakoT

初夏、 別々の木に雄花と雌花が葉っぱの真ん中に咲きます。

  • 直径4~6㎜の淡い緑色の小さな花が葉の真ん中に咲く
    写真 / MakoT

  • 雄花は数個が集まって咲く
    写真 / MayaN

  • 雄しべは3~4個で花柱は退化して無い
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 雌花はふつう1個が付くが数個つくこともある
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

晩夏から秋にかけて1㎝程の丸くて黒く熟す実が付きます。

  • 黒真珠の様な丸くてピカピカの実がなる
    写真 / MasakoT

  • 花同様に、 実はしっかりした大きな葉にだけ付く
    写真 / MasakoT

  • 成り始めは緑色で徐々に黒くなる
    写真 / MasakoT

  • 葉の途中から2~3㎜の柄を出して付く
    写真 / MasakoT

幹・枝

古い幹は黒っぽい樹皮で、 新しい幹や枝は緑色か紫色を帯びています。

  • 株立ちの幹は色がまちまちになる
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

冬芽・葉痕

枝と同じような緑色〜紫がかった緑色をしている芽鱗が、 2〜3枚ほど見えます。 半円形の葉痕には、 少しカーブした維管束痕が1つあります。

  • 葉痕は、 少し笑ったお顔に見える
    写真 / Tamacha

  • 葉痕は枝から少し飛び出していて、 お顔は上向き
    写真 / Tamacha

名前の由来

葉の真ん中に付く花の様子から、 葉を花が乗った筏として見立てて名が付けられました。

その他の情報

変種には葉っぱが小さいコバノハナイカダがあり本州、 四国、 九州にの低山地の林下に点在しています。
亜種のリュウキュウハナイカダ(タイワンハナイカダ)は葉っぱが細目で奄美大島、 徳之島、 沖縄島に自生し台湾、 中国(浙江省・安徽省)にも分布します。

関わりが深い生き物

ハナイカダミタマバエが実に虫こぶを作ることがあり、 ハナイカダミフクレフシと呼ばれます。
野鳥が黒い実を食べ、 タネを運びます。

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