泉自然公園

ヤドリギ

木の上にあるモサモサの正体は?!

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特徴

ケヤキ、 エノキ、 サクラなど冬に葉を落とす木の枝や幹にくっ付き宿主から水や養分をもらいながら枝葉を広げ、 生活する木です。 光合成をして自分でも栄養を作るので半寄生種といわれます。 その姿はもじゃもじゃで黄緑色の鳥の巣のように見えます。 一年中葉を付けるので、 特に宿主が葉を落とす冬場はよく目立ちます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ0.3~0.8mくらいになります。 枝も葉も黄緑色で、 寄生した枝や幹を囲むように丸い樹形となります。

  • まん丸に茂ったヤドリギ
    写真 / MayaN

  • もじゃもじゃの鳥の巣
    写真 / MasakoT

  • たくさあると、 寄生した木の枝にも見えてくる⁈
    写真 / S.Ikeda

  • 一本の木に何本もつくこともある
    写真 / MayaN

  • 幼木。
    写真 / MayaN

  • 茂り始め。
    写真 / MayaN

長さ2~8㎝ほどで、 先が丸くて細長く、 ヘラの様な葉っぱです。 厚みがあってゴムのような質感です。

  • プロペラの羽根のように付く葉。 表も裏も見た目は同じ
    写真 / htanaka

  • 葉には平行に伸びる葉脈が3~5本ある 
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

早春、 小さくて黄色い雄花と雌花が別々の木に咲きます。 雄花の花粉は花びらの内側に付いていてユニークです。 雌花も肉厚の花びらがちょこっと出ていて独特です。
地味ですが蜜があり、 ハチなどがやって来て、 受粉の手伝いをします。

  • 雌木には花と実が同時に見られる
    写真 / MasakoT

冬から早春にかけて淡い黄色に熟す実を付けます。 丸い実の中にはネバネバした果肉があります。

  • 透明な黄色い実を冬につける
    写真 / MayaN

  • 透明な実の中には、 ネバネバのゼリーと種が入っている
    写真 / MayaN

  • 若い実
    写真 / htanaka

  • 未熟な実は緑色で細長い
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

幹・枝

黄緑色で節があり、 2または3又に分かれます。

  • 寄生した木に根を張り枝を出す
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 節は少々、 ぷっくりとふくらむ
    写真 / htanaka

冬芽・葉痕

葉や枝と同じ黄緑色で同じ質感の冬芽が付きます。

  • シンプルな冬芽
    写真 / MasakoT

人との関わり

古くから腰痛や止血などの薬として使われてきました。
ヨーロッパでクリスマスの飾りに使うヤドリギは実が白いセイヨウヤドリギです。

名前の由来

他の木に宿りながら生きている木、 「宿り木」であることに由ります。 この名は、 寄生して育つ木の総称として使われることもあります。

性格

ヤドリギはねばねばした緑色の種が枝にくっついてから、 葉が開くまで3年かかるそうです。 枝の上にも3年。 なかなかの忍耐強さで、 寄生生活も割と苦労が多いようです。 とにかく木にくっつかないと生きていけないので、 実のネバネバはとんでもなく伸びるようです。

  • 根元にはえちゃったのもある
    写真 / minaei

体験・遊び

黄色い実が落ちていたら、 実のネバネバを観察しましょう。 トルコアイス並みに伸びるようなので、 どのように伸びるのか試してみましょう。

  • 実をつぶすと出てくるネバネバした種
    写真 / minaei

  • 黄色い種
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

甘くジューシーな実は、 ヒレンジャク、 キレンジャク、 ヒヨドリなどが食べに来ます。
実を食べた鳥のフンから種とネバネバが出て釣り糸のようになり、 おしりにぶら下がりながら移動して他の枝や幹にくっ付いて芽吹きます。 ネバネバした果肉は鳥の口ばしに種をくっ付ける働きもあります。

  • 実を食べるキレンジャク
    写真 / MasakoT

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見られる場所

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