つるで伸びていくので、 場所によってスタイルが違います。 他の木の幹や壁にピタッと張り付いていることもあれば、 そこから分かれた枝をたくさん垂らしてサワサワと風になびいていることもあります。
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特徴
一年中緑色の葉がある常緑のつる性植物で、 「フユヅタ」とも呼ばれます。 幹や枝の途中から気根(きこん)と呼ばれる根を出して他の木や岩や壁にくっついたり、 地面をはったりしながら伸びて大きくなります。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
先のとがった卵型で、 縁にギザギザはなく、 毛もなくてつるつるすべすべの葉です。 若い葉では、 ゆるいトンガリが3つあったり5つあったりするものがあります。 大小も様々です。
花
丸いつぼみから最初に咲くのは雄花です。 雄しべがとれると、 真ん中から雌しべが伸びてきて雌花になります。
実
丸くて黒っぽい実が初夏に熟します。 実のてっぺんには雌しべがピョンと残ります。
幹・枝
幹や枝の途中から根(=気根・きこん)を出します。 この気根で他の木や壁にとりつき、 はい上がっていきます。
冬芽・葉痕
冬芽に芽鱗はなく、 小さな葉がしまわれている形です。 ぐんぐん伸びている枝先からは、 新しい葉が出てきているのがわかります。 ゆっくり伸びている枝先、 枝先より下の芽は少し違う形で出番を待ちます。
人との関わり
他の木にはい登って元気すぎてしまうと、 人から見ると困る場合があります。
日陰でも一年中葉を茂らせているので、 キヅタの仲間のセイヨウキヅタやカナリーキヅタの栽培品種が街の中にたくさん植えられています。
名前の由来
ツタと同じように樹木や岩に這い上がりますが、 ツタよりももっと太くなって「木」のようになることから「キヅタ」と呼ばれるようになりました。
性格
大きな木にしっかりと巻き付いて生きていても、 気根から栄養を奪い取ったりしない、 見かけによらず優しい子です。 幹で締め付けて枯らしてしまおうなんて、 そんなつもりはなく、 もじゃもじゃの気根を出してただ寄り添っているだけです。
関わりが深い生き物
晩秋に咲く花には蜜がいっぱいあり、 虫たちのレストラン。 スズメバチもやって来ますので注意してください。
いろいろな野鳥が実を食べに訪れますが、 レンジャクがやって来ることがあります。
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