21世紀の森と広場

アンズ

アプリコットの木

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特徴

中国原産の木です。 果実を採るために植えられます。
黄色く熟した実は生だととても酸っぱいですが、 甘くするとおいしいので、 お菓子によく使われます。 アプリコットジャムも作られます。
ウメと近い種類でよく似ていますが、 花の顎が赤くて反り返っていること、 タネが網目模様で果肉から剥がしやすいことで区別できます。 ですが、 交配品種も多くあり区別が難しいこともあります。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

樹高は5~15mになります。 果樹として剪定されると、 大きくはなりません。

  • 果樹園などに植えられる
    写真 / minaei

  • 春、 満開の花
    写真 / minaei

葉はウメの葉を丸くした感じで、 交互につきます。

  • 葉は梅より大きく丸い
    写真 / minaei

春に薄いピンクの花が咲きます。 ガクが赤く、 反り返ります。

  • 薄いピンクの花
    写真 / minaei

  • つぼみの様子
    写真 / minaei

  • 花の柄は短い
    写真 / MasakoT

  • 赤いガクは反り返る
    写真 / minaei

実は夏のはじめに黄色く熟します。 実の表面は毛があります。 実の種は簡単に外れます。

  • 新葉と毛深い若い実
    写真 / MayaN

  • 実は酸味が強い
    写真 / minaei

  • 種は網目模様
    写真 / minaei

幹・枝

樹皮は縦にさけ、 浅い縦じまのようになります。

  • 若い木は生長が旺盛で樹皮は荒く裂ける
    写真 / minaei

  • 太くなると細かな縦われ模様になる
    写真 / MayaN

人との関わり

主に実を加工して食べるために栽培される果樹です。
梅と呼ばれる木にはウメとアンズの交配種が多くあります。 特に豊後梅(ぶんごうめ)と呼ばれる品種群はアンズの性質が強い梅の品種で区別するのも難しいぐらい似ています。

  • アプリコットジャム
    写真 / minaei

名前の由来

中国名の杏から転じてアンズとなったといわれます。

  • 古くから食されてきた実
    写真 / MasakoT

その他の情報

<寒がりなウメをサポートするアンズの耐寒性>
ウメとアンズはとても近い種ですが耐寒性が異なります。
真冬の寒い時期から花を咲かせるウメは寒さに強いと思われがちですが、 じつは寒さに弱いのです。 日本では長野県の高地、 北東北、 北海道などでは育てにくいです。
一方、 アンズは寒冷な気候でも育つことができます。 栽培地域はリンゴと同じです。
そこで寒冷地では梅の仲間でも、 よりアンズの性質が強く寒さに強い「豊後梅」などの品種が植えられてきました。 これらの品種は花が遅咲きという性質があります。

  • 豊後(ぶんご) : アンズの性質が強い梅の品種
    写真 / MasakoT

性格

日当たりが大好きな陽樹で、 果樹として植えられています。
なぜか学校によく植えられています。 ところが学校にはウメも植えられていて区別しにくいので困ってしまいます。

  • ウメとの違いをよく観察してみて!
    写真 / MasakoT

体験・遊び

アンズが黄色く熟したら、 アプリコットジャムを作ってみましょう。

  • 中に種があるので、 ぐるりと半分に切る
    写真 / minaei

  • 種をとる。 実離れがよいので楽。 皮はむかない
    写真 / minaei

  • 果肉の重さの50%~80%の砂糖を入れて煮る。 水は入れない。
    写真 / minaei

  • 熱湯消毒したビンに入れてできあがり
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  • チーズケーキにジャムを塗ると美味
    写真 / minaei

関わりが深い生き物

花にはハエ類、 ハナアブなど昆虫、 メジロ、 ヒヨドリなどの野鳥がやって来て、 花粉を運びます。
美味しい実はヒヨドリなどの野鳥が食べます。

見られる場所

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