つるを伸ばして大きくなっていきます。 他の木に巻き付いたり、 空中や地面をまっすぐに伸びていったりと、 自由奔放に見えます。
アケビ
実や新芽、 つるは山の恵み
特徴
山野に生えるつる植物で、 5枚で1組の丸っこい葉っぱが目印です。
パカッと割れる実は優しい甘さです。
花も実も古くから親しまれ、 庭に植えられたり、 植木鉢で育てられたりしています。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
縁にギザギザがない、 だ円の形の小さな葉が5枚1組で1枚の葉っぱになっています。 秋には落葉します。
花
雄花と雌花が葉と一緒に出てきて垂れ下がります。 柄の元の方から大きな雌花が、 先の方から小さな雄花が伸びてきていくつも咲きます。
実
熟すと、 きれいにパカッと割れます。 白い果肉と黒い種が見えます。 これを見ると食べたくなりますね。 鳥も同じ気持ちになるのかも。
幹・枝
枝や幹は無毛で茶色〜灰色のしなやかなつるです。 右巻きに巻きついて伸びていきます。
冬芽・葉痕
無毛で、 あまり尖らない赤みがかった冬芽で、 芽鱗は12〜16枚あります。 楕円形の小さな葉痕の維管束痕は6〜8個です。
人との関わり
昔から、 新芽や実を食べたり、 つるでかごを作ったりして人の生活に役立っています。
身近で花や実を楽しむために、 庭に植えたり、 植木鉢に植えて支柱に絡ませて仕立てたりすることもできます。
名前の由来
熟した実がパカッと口を開けることから「開け実」→「アケビ」と呼ばれるようになったといわれています。
その他の情報
ゴヨウアケビは、 アケビとミツバアケビの雑種であるといわれています。 葉は5枚で一組、 ミツバアケビに似ていて縁が少し波打つような姿をしています。
他にも、 葉が大きくて光沢があり、 肉厚なハマミツバアケビ、 葉の縁が波打たず、 花がミツバアケビより少し大きくて色が薄いクワゾメアケビというのがあります。
体験・遊び
パカッと割れる実は優しい甘さのおやつに、 皮も炒めておかずに、 春の葉は山菜に、 つるはかご作りに、 と昔からいろいろと利用してきました。 皮は苦みがあるので、 ゆでこぼしたり、 揚げたりすると和らぎます。 果肉はタネが多すぎるので漬物に。