イリオモテシャミセンヅル

「西表三味線蔓」と書く、つる性のシダ

湿った林縁に生える。
根茎が地中をはい、そこからつる性の葉を伸ばす。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
下部の光合成のみする羽片。
のっぺりとしていて、丸みがある。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
上部の胞子を飛ばす羽片。
より小さくて、フチが粗く切れ込む。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
胞子を飛ばす羽片の裏。
胞子のう群は葉のフチが曲がった偽包膜(ぎほうまく)に覆われる。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
羽片は対に出る。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
二又部分の拡大。
中心に休止芽があり、茶色の毛に覆われる。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
葉軸。
赤から茶色っぽく、角ばっている‐
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda
びっしり絡みついて、もはや中の木が見えない。
写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

特徴

熱帯性のつる性シダで、葉の長さは数メートルになります。より身近なシダであるカニクサに近縁で、それより切れ込みは少なく、のっぺりとした感じがします。名前は日本の南西端近くにある西表島と、長い葉が三味線の弦に例えられたことに由来します。
　
葉の長さ : 3m以上になる
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 明るい湿地など
分布 : 琉球(宮古島・石垣島・西表島)、台湾、中国、東南アジア、アフリカなど

※正確な種(しゅ)の判定は、形態を細部まで見る必要があります。