ヤンバルタマシダ

玉がない南国のネフロネピス

  • 低山の林縁に多い。
    属名のネフロレピスの名で売られるタマシダに近縁。
    写真 / 2025.2 沖縄県石垣島 S.Ikeda

  • 根茎を斜上して葉をつける。
    走出枝を伸ばしてよく群生する。
    タマシダと違い、 地下に貯水する玉をつけない。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 葉先。
    やや急に縮まる。
    はっきりと展開しきらないことが多い。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 羽片。
    フチは浅く丸みがあるように切れ込む。
    タマシダよりも長くて、 先がはっきり尖る。
    ホウビカンジュと違い、 基部上側が耳状に飛び出る。

    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 葉裏。
    胞子のう群を羽片上下のフチに沿ってつける。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 胞子のう群は円形。
    包膜はC形。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 葉柄基部。
    茶色のやや幅広い鱗片が多い。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 葉軸。
    茶色の細い鱗片や毛が多め。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

  • 新芽。
    この時は白っぽい毛が特に多い。
    写真 / 2024.4 沖縄県本島 S.Ikeda

特徴

南国に生える細長めのシダ。 近縁のタマシダよりも大きくなり、 羽片は長くてその先がよく尖り、 地中に貯水の玉をつけません。 また、 本種と雑種を作ることがあるホウビカンジュとは、 ツヤが弱めで、 羽片基部上側が耳状に出ることなどで異なります。 名前のヤンバルは、 沖縄本島北部の山原地方に由来します。
 
葉の長さ : 60~120cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 :低山の林縁や林内
分布 : 琉球(沖縄島以南)、 小笠原、 台湾、 中国南部、 南アジア、 東南アジア、 オーストラリア

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​