21世紀の森と広場

ヌルデミミフシ(ヌルデシロアブラムシ)

ヌルデにできる耳のような形の虫こぶ

  • 秋になると、 日が当たるところでは、 赤くきれいな色になる。
    写真 / MasakoT

  • 虫こぶの中にはアブラムシがびっしり。
    写真 / MasakoT

  • 虫こぶの出っ張った部分が開き、 アブラムシが脱出しているところ。
    写真 / MasakoT

  • アブラムシが脱出した虫こぶは穴がたくさんあいている。
    写真 / MasakoT

特徴

ヌルデの複葉の翼(柄のひれのようなもの)にできる、 ヌルデシロアブラムシが作った虫こぶ。 10月中旬~11月初め、 アブラムシは虫こぶから脱出し、 冬の間は、 チョウチンゴケというコケで過ごします。 (MT)

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

虫こぶとは

昆虫、 ダニ、 菌類などの寄生によって、 植物の一部が異常な細胞分裂をおこし、 こぶになったり、 いろいろな形に変化したものです。 虫えい(ちゅうえい)、 ゴールとも言われます。 虫こぶは、 虫にとって、 住まいでもあり食事場所でもあり、 「お菓子の家」のようなものです。
虫こぶの名前は、 「植物の名前+つくられる場所+虫こぶの形+フシ(虫こぶのこと)」という形でつけられます。

トピック

タンニンが多く含まれているヌルデミミフシは、 五倍子(ごばいし)または附子(ふし)と呼ばれ、 漢方薬、 染料、 皮なめしとして利用されました。 明治時代以前の既婚女性が歯を黒く染めたお歯黒にも使われました。

見られる木

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