トキワシノブ

冬でも枯れない肉厚のシノブ

  • 山地の木の幹などに生える。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 小さめの葉。
    胞子のうがついてるか関係なしに肉厚。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 太い根茎を長くはって葉を出す。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 葉裏。
    黄色っぽく熟した胞子のう群をつける。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 胞子のう群は片側に寄ってつく。
    包膜はシノブほどコップ状にならず、 楕円形っぽい。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

  • 根茎。
    シノブ類に共通して太い。
    白っぽい鱗片がびっしりつく。
    写真 / 2023.6 東京都港区(植栽) S.Ikeda

特徴

主に中国などに分布しているシダで、 園芸用によく育てられています。 近縁のシノブに似ていますが、 葉は常緑性で、 やや厚くて立体感があり、 葉裏の胞子のう群を覆う包膜は楕円形に近い形をしています。 シノブと同じく紐のように太い根茎を長くはいますが、 びっしりつく鱗片はより白っぽいです。 日本でも廃棄由来の野生化個体が見られることがあります。
 
葉の長さ : 10~20cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 山地の木の幹や石の上
分布 : 台湾、 中国南部、 ミャンマー、 インド?

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。

トキワの由来

トキワは漢字で常磐と書き、 永久に変わらないことを意味しています。 植物名においては、 冬でも葉を残す常緑性(トキワツユクサなど)、 もしくはそれに匹敵する(トキワハゼなど)ものによく付けられています。
 
日本に分布しているシノブはふつう冬に葉をすべて枯らす夏緑性なのに対して、 トキワシノブは常緑性です。 そのため一年中緑色を楽しむことができ、 園芸用によく利用されています。 ただし分布からもわかるように暖かさを求めるため、 北日本のような寒い地域では在来種のシノブの方が栽培に適しています。

タイワンシノブとは同種?

現在日本ではトキワシノブの学名としてDavallia tyermanniiがよく使われていますが、 近年では台湾に分布するタイワンシノブDavallia griffithianaと同種とする見解があります。
 
これに従う場合、 最も早く出版物などで公表された名前が有効となる命名の優先権の関係から、 1871年命名のtyermanniiよりも、1841年命名のgriffithianaの方が有効となります。

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