シノブ

どんな環境でも耐え"忍ぶ"シダ

  • 涼しい山地によく見られる。
    園芸の世界では有名。
    写真 / 2023.7.11 東京都奥多摩町 S.Ikeda

  • 太い根茎を長くはって葉を出す。
    後ろのヒモみたいなものが根茎。
    写真 / 2021.6.22 埼玉県秩父市 S.Ikeda

  • 岩場に群生したもの。
    写真 / 2023.7.11 東京都奥多摩町 S.Ikeda

  • 木の幹に群生したもの。
    写真 / 2021.6.22 埼玉県秩父市 S.Ikeda

  • 葉裏のフチ寄りに胞子のう群をつける。
    包膜(ほうまく)はコップ状。
    写真 / 2023.7.11 東京都奥多摩町 S.Ikeda

  • 葉柄は太い根茎につながる。 白っぽくて基部が茶色の鱗片(りんぺん)がつく。
    左の緑色はヒジキゴケ
    写真 / 2023.7.11 東京都奥多摩町 S.Ikeda

  • 伸びた根茎。
    写真 / 2023.7.11 東京都奥多摩町 S.Ikeda

特徴

自然界では岩や木の幹に生えるシダで、 観賞用にもよく育てられます。 大きな特徴はとても太い根茎です。 長くはわせることで岩などにがっちり植物体を固定させます。
 
大きさ : 葉の長さは20cmほど
観察の時期 : 春~秋(夏緑性), 琉球産は冬も枯れない
生える場所 : 山地の木の幹や石の上
分布 : 日本(北海道, 本州, 四国, 九州, 琉球(沖縄島以北)), 台湾, 朝鮮

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

シノブの仲間

シノブ科は日本に3種(シノブ, キクシノブ, シマキクシノブ)があり、 国外にもトキワシノブ、 タイワンシノブ、 アツバシノブなど多くの種類が分布します。
 
いずれも木の幹などに根茎をはって生育する着生植物(ちゃくせいしょくぶつ)で、 名前の由来でもある乾燥などあらゆる環境に耐え"忍ぶ"強さをもちます。 このことから園芸植物として人気で、 シノブを植えたコケ玉や釣り忍がよく飾られます。
 
シノブとつくシダはほかにホラシノブ, タチシノブ, ノキシノブなどがありますが、 いずれもシノブとは全く別のグループのシダです。